スマートスピーカーの登場とともに一時は注目を浴びたスマートホーム。引き続き積極的に取り組む企業は多いものの、関心が高まっているとは言い難い。なぜ盛り上がらないのだろうか。
「快眠」へと幅を広げるau HOMEの取り組み
ITを活用して家庭内の家電を制御し、快適な住環境を実現するスマートホームに向けた取り組みは、ここ数年来多くの企業が積極的な取り組みを見せている分野の1つだ。特に米グーグル(Google)の「Google Home」や、米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)の「Amazon Echo」シリーズなどに代表されるスマートスピーカーが登場して以降は、そのスマートスピーカーがスマートホームのハブになるとして、各社の取り組みは一層加速することとなった。
そして現在もなお、スマートホームに関しては多くの企業が積極的に取り組んでいるようだ。KDDIは2019年3月13日、有料のスマートホームサービス「au HOME」に関する新たな動きとして、au HOMEを睡眠の改善に活用する取り組みを打ち出している。
KDDIは同日、ベッドメーカー大手のフランスベッドと共同で「睡眠モニタリング機能付きマットレス(ルーパーRP-5000SE)」を開発、2019年3月15日に発売するとも発表している。このマットレスは、KDDIがau HOME向けの新デバイスとして投入する、睡眠状態を測定する「睡眠モニター 01」などのセンサー類をセットで提供する。au HOMEと専用のスマートフォンアプリ「Real Sleep」を活用することで、毎日の睡眠状態をスコア化して計測し、快眠のためのアドバイスをしてくれるというものだ。
睡眠状態を記録する方法としては、活動量計などを体に装着する方法や、スマートフォンアプリを用い、スマートフォンを枕元に置いて測定する簡易的な方法などがある。だが体にデバイスを装着することで眠りを妨げることなく、本格的に眠りを計測するには、睡眠モニター 01のようにマットレスの下に置いて利用するタイプのセンサーを用いるのがベストな方法だとKDDIは説明する。そうしたセンサー類を集中管理できるau HOMEのメリットが生かせる取り組みと捉えているようだ。
この他にもKDDIは、スマートロックを実現する「スマートロック 01」や火災報知器のアラームを外出先からスマートフォンで確認できる「火災報知器アダプタ 01」など、いくつかのau HOME対応デバイスの追加を発表。引き続きスマートホームに力を入れていこうとする様子がうかがえる。