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NTTドコモが目指すd払いの「スーパーアプリ」化

 NTTドコモがd払いのミニアプリに力を入れているのは、スマートフォン決済における次の競争を見据えているが故と言えるだろう。

 現在のスマートフォン決済を巡る競争は、店舗での決済手段として、いかに現金の代わりに利用してもらえるかに特化している。それゆえ各社とも、自社の決済サービスを利用できる店舗の拡大と、お得な還元キャンペーンによる消費者の取り込みに力を注いでいるわけだ。

 だがスマートフォン決済の利用シーンは、通常の店舗決済だけにとどまらない。実際、d払いのミニアプリとして提供、あるいは提供予定のサービスを見ると、タクシー配車やシェアサイクル、そしてモバイルオーダーなど、スマートフォンを活用してオンラインとオフラインをつなぐ、新しい生活系サービスが多い。

NTTドコモは2019年11月よりd払いにミニアプリの仕組みを導入。生活系サービスを主体としたミニアプリを追加していくことで、d払いの利用拡大に結び付ける狙いがあるようだ。写真は2019年10月11日のNTTドコモ新サービス・新商品発表会より(筆者撮影)
NTTドコモは2019年11月よりd払いにミニアプリの仕組みを導入。生活系サービスを主体としたミニアプリを追加していくことで、d払いの利用拡大に結び付ける狙いがあるようだ。写真は2019年10月11日のNTTドコモ新サービス・新商品発表会より(筆者撮影)
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 それだけにNTTドコモは、ミニアプリへの注力によってそうした新しいサービスの利用をいち早く取り込み、d払いの利用を拡大したい狙いがあると言えるだろう。NTTドコモは携帯電話事業で圧倒的な顧客基盤を持つだけに、ショーケース・ギグをはじめ新しい生活系サービスを提供する企業にとっても、集客面で大きなメリットがあることからWin-Winの関係を築きやすいと言える。

 実は同様の発想に基づき、すでにいくつかの国で広まっているのが「スーパーアプリ」である。スーパーアプリとは、1つのスマートフォンアプリ上で多様なサービスを展開できるプラットフォームで、代表的なところではインドネシアの「GO-JEK」や中国の「Alipay」などが挙げられる。

 ミニアプリを通じて、ログインや決済の手間を省きサービスを利用しやすくするというd払いの発想は、まさにスーパーアプリそのものだ。そうしたことからNTTドコモは、ミニアプリでd払いアプリをスーパーアプリへと進化させ、一層の利用拡大を狙っていることは確かだろう。