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 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、「外出自粛」や「巣ごもり消費」などが続いている。国内ネット大手各社の最近の決算発表内容を見ると、プラス・マイナスそれぞれの意外な影響が見えてくる。

eコマースやフードデリバリーが急拡大

 国内では新型コロナウイルスの感染者が減少傾向にあることから、執筆時点(2020年5月19日)では47都道府県のうち39県で緊急事態宣言が解除された。だが東京都など8都道府県は依然として緊急事態宣言発出中で外出自粛要請が続いており、経済にも影響を与えている。

 そうした影響を受けているのはインターネットサービス業界も同じだ。インターネットサービスはスマートフォンやパソコンから利用されるため外出自粛の影響は少なく、他の産業に比べるとむしろ外出自粛がプラスに働くように見える。だが、さすがにこれだけ長期にわたり外出自粛が続くとマイナスの影響も少なからず見えてくる。

 実際のところ、どのようなサービスがプラス・マイナスの影響を受けているのだろうか。国内を主体としたネット大手各社の決算内容から確認してみよう。

 プラスの影響が顕著なのは電子商取引(eコマース)関連のサービスだ。楽天は「楽天市場」など国内の「ショッピングEコマース事業」において、2020年4月にはGMS(Gross Merchandise Sales、ここでは取扱高と記す)が前年同期比57.5%増と大幅に増えたとしているほか、ヤフーを有するZホールディングスも、やはり2020年4月1日から26日までの累計で「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」の取扱高の合算が前年同期比39%増に達したとしている。

楽天の2020年度第1四半期決算説明会資料より。楽天は新型コロナウイルスの影響による外出自粛により、2020年4月の国内ショッピングEコマース事業の取扱高が前年同期比57.5%増えたという
楽天の2020年度第1四半期決算説明会資料より。楽天は新型コロナウイルスの影響による外出自粛により、2020年4月の国内ショッピングEコマース事業の取扱高が前年同期比57.5%増えたという
(出所:楽天)
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 フリマアプリ大手のメルカリも、国内では2020年3月後半以降、出品数や流通取引総額は増加傾向にあるとする。ただし、取引される商品に関してはエンターテインメント・ホビー関連が増える一方、アパレル関連が減るなど、外出自粛によるライフスタイルの変化の影響を受けているようだ。自粛ムードによる購買意欲の鈍化から、一部では購入単価にマイナスの影響も出ているという。