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 中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ、以下ファーウェイ)は2020年6月2日に日本向けの新製品発表会を開いた。同社は米国の制裁を受けてスマートフォンやタブレットの新製品に米グーグル(Google)のサービスを搭載できなくなった。発表された新製品には同社独自のアプリストア「HUAWEI AppGallery」を搭載しているが、国内向けのアプリが順調に増えているかというと必ずしもそうではない。

スマホ・タブレット新製品は全て独自のアプリストアに

 夏商戦に向けスマートフォンなどの新製品発表が相次ぐ中、ファーウェイも2020年6月2日に新製品発表会を開き、国内市場向けにスマートフォンからタブレット、パソコン、そしてワイヤレスイヤホンなど幅広い新製品を発表した。

 中でも注目されたのはスマートフォン新機種だ。同社は今回、高いカメラ性能を備えたフラッグシップモデルの「HUAWEI P40 Pro 5G」の他、5G対応スマートフォンとしては安価な4万円台で提供される「HUAWEI P40 lite 5G」、そして3眼カメラを搭載しながら2万円台で購入できる「HUAWEI P40 lite E」と特徴のあるスマートフォン3機種をSIMフリー端末として投入する。

中国の華為技術(ファーウェイ)は日本市場に向け、カメラに注力したフラッグシップモデル「HUAWEI P40 Pro 5G」などスマートフォン3機種の投入を発表した。写真は2020年6月2日の製品体験会より
中国の華為技術(ファーウェイ)は日本市場に向け、カメラに注力したフラッグシップモデル「HUAWEI P40 Pro 5G」などスマートフォン3機種の投入を発表した。写真は2020年6月2日の製品体験会より
(筆者撮影)
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 タブレットに関しても米アップル(Apple)の「iPad Pro」シリーズの対抗馬といえる、最新チップセット「Kirin 990」を搭載した「HUAWEI MatePad Pro」など3機種を投入。意欲的なモデルの投入で販売を拡大したい様子がうかがえる。

 だが同社のスマートフォンやタブレットの新製品は、OSのベースこそAndroidだが、その上に搭載される「Gmail」「Googleマップ」などグーグル製のアプリやサービスをまとめた「Google Mobile Services(GMS)」を搭載できない。同社が米国から制裁を受け、米国企業との取引が制限されているためだ。米中関係改善の兆しは見えず、制裁解除の見通しも立たない状況だ。

 そのため今回発表されたスマートフォンやタブレットはGMSを搭載していない。代わりに搭載するのがファーウェイ独自のサービスをまとめた「HUAWEI Mobile Services(HMS)」である。だがHMSは米国の制裁を受けてから本格的に世界展開を図るようになったため、中国以外ではサービスが充実していない。

 中でもアプリストアの「HUAWEI AppGallery」は、グーグルのアプリストア「Google Play」と比べるとアプリ数が少ない。日本で利用されているアプリの多くもまだ登録されていない状況だ。そのためファーウェイもHUAWEI AppGalleryにアプリを提供してくれるよう、国内のアプリ開発者の取り込みを積極化しているようだ。

スマートフォンやタブレットの新機種にはいずれも「Google Play」など米グーグル製のアプリやサービスは搭載されていない。代わりに独自のアプリストア「HUAWEI AppGallery」などが搭載されている。写真は2020年6月2日の製品体験会より
スマートフォンやタブレットの新機種にはいずれも「Google Play」など米グーグル製のアプリやサービスは搭載されていない。代わりに独自のアプリストア「HUAWEI AppGallery」などが搭載されている。写真は2020年6月2日の製品体験会より
(筆者撮影)
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