ソニーは2020年7月10日、スマートフォンで人気のゲーム「フォートナイト」を手掛ける米Epic Games(エピックゲームズ)に出資し、ゲームだけでなく幅広いエンターテインメント分野で協業を模索すると発表した。独立志向の強いエピックゲームズの台頭だけでなく、最近スマートフォンゲームを巡っては変化が相次いで起こっている。今後アプリストアを軸とした現在のスマートフォンゲームの環境を大きく変える可能性があるかもしれない。
ソニー本体の出資でエンターテインメント全般にわたる提携に
欧米を中心に一大ムーブメントを巻き起こしている人気のオンライン対戦型TPS(三人称シューティング)ゲームの「フォートナイト」。そのフォートナイトを運営するエピックゲームズにソニーが出資するとの発表は業界に波紋を広げた。
ソニーがゲーム企業に出資するということは、傘下のソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が発売予定の次世代ゲーム機「PlayStation 5」に向けた取り組みのようにも見える。実際エピックゲームズはフォートナイトだけでなく、多くのゲームの開発に用いられているゲームエンジン「Unreal Engine」を提供するなど、ゲーム業界で大きな存在感を持つ企業であり、有力ゲームの確保だけでなく開発についても協力する余地は大きいからだ。
だが今回の出資はSIEではなくソニーである。ソニーの出資は2%未満と小規模になるようだが、この出資によってソニーはエピックゲームズと、ゲームだけでなく広くデジタルエンターテインメントで協業を模索するとしており、PlayStation 5だけにとどまらない提携になるとみられる。