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 フリマアプリ大手のメルカリは2020年7月30日、「マーケットプレイスのあり方に関する有識者会議」を設立すると発表した。マーケットプレイスの運営・管理ルールのベースとなる原則を議論する。設立の背景にはコロナ禍で社会問題となった高額転売の横行があるようだ。この有識者会議の議論でフリマアプリの健全化は進むのだろうか。

コロナ禍で衛生用品を中心に品薄となり、フリマアプリでの高額転売や、転売を目的とした買い占め行動が大きな社会問題となった。画像は2020年7月30日のメルカリ「マーケットプレイスのあり方に関する有識者会議」設立発表会のスクリーンショット
コロナ禍で衛生用品を中心に品薄となり、フリマアプリでの高額転売や、転売を目的とした買い占め行動が大きな社会問題となった。画像は2020年7月30日のメルカリ「マーケットプレイスのあり方に関する有識者会議」設立発表会のスクリーンショット
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フリマアプリでの高額転売が社会問題に

 再び感染が拡大している新型コロナウイルス。その感染拡大とともにさまざまなオンラインサービスの利用が活発になった。スマートフォン向けフリマアプリの「メルカリ」もそうしたサービスの1つに挙げられるだろう。

 コロナ禍の影響を強く受けたメルカリの2020年6月期第4四半期(4~6月期)決算を見ると、自粛傾向を受けて出品数やGMV(Gross Merchandise Volume、流通取引総額)が拡大したとのこと。政府の緊急事態宣言によって外出自粛が続いた影響で、出品ジャンルの変化や購入単価の減少などはあったようだが、利用者が増えたことで業績にはプラスに働いたようだ。

 ただコロナ禍において、より話題となったのは高額転売に関する問題だろう。新型コロナウイルスの感染が国内で増え始めたころから、メルカリをはじめとしたフリマアプリなどにマスクなどを高額で出品する人が急増。さらに転売目的でマスクなどの買い占めが横行したことが大きな問題となった。

 特にマスクは深刻な品不足に陥っていたにもかかわらず、買い占めと高額転売が後を絶たなかった。そこで2020年3月10日には「国民生活安定緊急措置法施行令の一部を改正する政令」が閣議決定され、不特定の相手にマスクを譲渡することを禁止。それを受ける形でメルカリなどはマスクの出品を禁止するに至った。

 その後緊急事態宣言が発令され医療機関での物資不足が深刻になったことを受け、メルカリは2020年5月2日より手指消毒液や除菌シートなどの「医療機関で必要とされる商品」を当面の間出品禁止にすると発表。その後も政府の動きに歩調を合わせる形で、衛生用品の出品禁止を打ち出した。だが、2020年8月には大阪府の吉村洋文知事の発言を受ける形でポビドンヨードうがい薬の高額転売が相次ぐなど、現在もトラブルは続いているようだ。