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 ショートムービーの投稿サービス「TikTok」は2020年も高い人気を獲得、広告を主体としたビジネスに広がりが出てきているほか、ライブストリーミングの「TikTok LIVE」が国内でも開始されるなどの大きな動きも出てきている。ただ一方で米中摩擦の影響による不透明な状況は現在も続いており、2021年に向けて不安材料は少なくない。

顧客層を拡大しビジネスは順調に推移

 中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)傘下のTikTok社が運営する動画投稿サービス「TikTok」。ブレークして2年が経過した2020年も、多くのメディアで取り上げられるなどして高い注目を集め続けてきた。

 特に2020年は「きゅんです」など、TikTokでの投稿から火がついた言葉やヒットソングが多く登場。リップシンクやダンスといった、TikTok自体が持つ面白さや珍しさから一歩進んで、TikTokでの投稿から生まれるカルチャーに注目が集まるなど、プラットフォームとしての成熟が進んだ1年だったといえる。

 その傾向を物語るように、2020年12月16日に実施されたオンラインイベント「TikTok For Business Year-End Event 2020」では、TikTokの好調ぶりを示す数字を多数アピールしていた。実際、TikTokのダウンロード数は2020年4月に世界20億を突破しており、再生数も1年で210%の伸びを記録したという。

 また、これまで10代から20代前半までに偏っていたとされるTikTokのユーザー層も徐々に広がりを見せており、現在は25歳以上が52.3%と半数を超えるに至っているとのこと。若い世代の利用が多いとはいえ徐々に上の年齢層への広がりも進んでいるようで、投稿される動画の種類も多様化してきているという。

TikTokの再生数は2019年10月から2020年10月の1年間で210%伸びており、25歳以上のユーザーが過半数を占めるに至ったという。画像は2020年12月16日に実施された「TikTok For Business Year-End Event 2020」のスクリーンショット
TikTokの再生数は2019年10月から2020年10月の1年間で210%伸びており、25歳以上のユーザーが過半数を占めるに至ったという。画像は2020年12月16日に実施された「TikTok For Business Year-End Event 2020」のスクリーンショット
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 もちろん可処分所得が高い上の世代へと利用者が広がることは、メディアビジネスとして重要な広告事業の拡大にもつながってくる。そうしたことから先のイベントでは、ユーザーに興味を持たせても検索を通さず、直接購買へつなげるというTikTokらしさを生かしたマーケティングへの活用が積極的にアピールされていた。