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 NTTドコモ・ベンチャーズが2021年3月9日に開催したイベント「NTT DOCOMO VENTURES DAY 2021」は、従来とは明らかに異なる傾向が見られた。製造業など法人向けのソリューションが主体のベンチャー企業が出展していたのだ。携帯電話のネットワークの進化に伴って、NTTドコモが投資対象とするベンチャー企業も大きく変わってきているようだ。

製造業向けソリューションが展示の中心に

 NTTドコモの子会社で、ベンチャー企業への投資などを手掛けるNTTドコモ・ベンチャーズは2021年3月9日、NTT DOCOMO VENTURES DAY 2021を実施した。これは同社やその関係者、そして同社が出資あるいは支援する様々なベンチャー企業が講演したりピッチイベントを実施したりするなど、NTTドコモグループのベンチャー支援の方向性を示すイベントである。

コロナ禍でオンライン主体での開催となった2021年3月9日の「NTT DOCOMO VENTURES DAY 2021」。俳優の別所哲也さんなどが講演などを実施していた。写真は同イベントより(筆者撮影)
コロナ禍でオンライン主体での開催となった2021年3月9日の「NTT DOCOMO VENTURES DAY 2021」。俳優の別所哲也さんなどが講演などを実施していた。写真は同イベントより(筆者撮影)
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 筆者もこれまで何度かこのイベントを取材してきたのだが、今回は例年と内容が大きく異なる傾向にあると感じた。コロナ禍ということもあって、メディアと関係者以外は会場での参加ができないオンライン主体での開催となったのもその1つなのだが、より大きな違いを感じたのが展示内容である。

 このイベントには毎年、同社が出資するベンチャー企業などが自社製品やサービスを出展しているのだが、2021年はコロナ禍ということもあって大幅に縮小され、厳選された3社のみの展示となった。だが驚いたのは、その3社と提供しているサービスの内容が、従来の同イベントと明らかに異なる傾向にあったことだ。

 その1つは、AIを活用し音声通話の内容を解析することで、電話応対の品質を向上させる音声解析サービス「MiiTel」を提供する日本のRevCommという企業。2つ目は、機械学習を活用して機械の故障などを予測するという、製造業向けの自動予測ソリューションを提供する英Senseyeだ。

 そして3つ目は製造業向けに、機器のデータ処理や加工などの機能をサポートするエッジ処理プラットフォームを提供する、スウェーデンのCrosser Technologiesである。いずれも提供するサービスが明らかに法人をターゲットにしたものであるという点で共通しており、そうした企業にNTTドコモ・ベンチャーズが積極的に投資を進めているという点にはかなりの意外性があった。

NTT DOCOMO VENTURES DAY 2021に出展していたRevCommの「MiiTel」というサービス。IP電話を活用して発話内容を記録してAIで分析し、内容を細かな部分まで可視化することで応対品質を向上させるソリューションであるという。写真は2021年3月9日の同イベントより(筆者撮影)
NTT DOCOMO VENTURES DAY 2021に出展していたRevCommの「MiiTel」というサービス。IP電話を活用して発話内容を記録してAIで分析し、内容を細かな部分まで可視化することで応対品質を向上させるソリューションであるという。写真は2021年3月9日の同イベントより(筆者撮影)
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