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 NTTドコモは2021年5月19日に新サービス・新商品発表会を実施。eスポーツ、VR、そしてライブ配信と、5Gを意識した3つの新たなサービスを打ち出した。だが、実際に5Gが使われる部分はかなり限定的だ。商用サービス開始から1年が経過してもなお、5Gを本格的に活用したコンテンツやサービスがなかなか現れないのはなぜだろうか。

eスポーツ選手の映像配信に5Gを活用

 NTTドコモは2021年5月19日に新サービス・新商品発表会を開催した。近年ではスマートフォンに対する注目度が落ちていることもあってか、商戦期ごとの大規模イベントを控える企業が増えているのだが、NTTドコモは唯一、大規模発表イベントを継続して実施している。

NTTドコモは2021年5月19日に新サービス・新商品発表会を実施。スマートフォン新機種だけでなく、5Gに関連した新しいサービスもいくつか発表された
NTTドコモは2021年5月19日に新サービス・新商品発表会を実施。スマートフォン新機種だけでなく、5Gに関連した新しいサービスもいくつか発表された
(出所:NTTドコモ)
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 イベントで発表されたのは5G対応機種を中心としたスマートフォンなどの新機種や、5G通信を固定ブロードバンド回線の代替として利用できる「home 5G」など、夏商戦を意識したハード面が中心だった。一方、5Gに関連したサービスについても幾つか発表があった。

 1つはeスポーツに関する取り組みだ。NTTドコモはeスポーツリーグブランド「X-MOMENT」を2021年1月に設立しており、現在2つのゲームのリーグを展開している。今回新たに人気格闘ゲーム「STREET FIGHTER V CHAMPION EDITION」のプロリーグ「ストリートファイターリーグ:Pro-JP 2021」を、ゲームの提供元であるカプコンと共同で開催すると発表した。

 このリーグ自体は2018年から実施されているものだが、NTTドコモのリーグ運営参加によってチーム数を6チームから8チームに増やし、チームオーナー制を採用するなどリーグの拡大と選手のサポートを強化するとのこと。サービスと5Gという視点で見ると、NTTドコモの5Gネットワークを活用して選手の映像を伝送し、試合映像と合成して観戦者が試合進行と選手の表情を同時に見ることができる仕組みを整えたという点が注目される。

 現在はコロナ禍ということもあって試合自体はリモートで実施されるとのことだが、5Gが選手のいる場所に整備されているとは限らない。そこで実際に試合をする際には、選手に5Gエリア内の施設に来てもらうなどの施策が検討されているようだ。

「X-MOMENT」で新たに展開する「ストリートファイターリーグ:Pro-JP 2021」では、試合中の選手の姿を5Gスマートフォンで撮影し伝送、試合映像と合成して配信するとしている。写真は2021年5月19日のNTTドコモ新サービス・新商品発表会の展示より(筆者撮影)
「X-MOMENT」で新たに展開する「ストリートファイターリーグ:Pro-JP 2021」では、試合中の選手の姿を5Gスマートフォンで撮影し伝送、試合映像と合成して配信するとしている。写真は2021年5月19日のNTTドコモ新サービス・新商品発表会の展示より(筆者撮影)
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