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 NTTドコモと日産自動車は2021年9月21日から、神奈川県横浜市のみなとみらい地区などで、オンデマンド交通システム「AI運行バス」自動運転車両を用いたオンデマンド配車サービスの実証実験を実施するという。その実証実験に先だって、実際に自動運転車両による配車を体験できたが、実用化に向けて気になるのは技術やシステム以外の課題だ。

「Easy Ride」と「AI運行バス」の組み合わせによる実証

 自動運転車両とそれを活用したサービスの実現に向けて、様々な企業が実証実験を繰り返している昨今。そうした中、新たな実証実験を発表したのが日産自動車とNTTドコモである。両社は2021年7月19日、自動運転車両を用いたオンデマンド配車の実証実験を開始すると発表している。

 これは日産自動車がディー・エヌ・エーと共同開発した、自動運転車両を用いた交通サービス「Easy Ride」と、NTTドコモが提供しているオンデマンド交通システム「AI運行バス」を組み合わせたもの。指定の乗降地点でスマートフォンのWebアプリから行きたい場所を指定し、配車を予約すると自動運転車両が到着。そこで乗車すると指定した場所まで移動できるというものだ。

日産自動車とNTTドコモは共同で、「Easy Ride」と「AI運行バス」を組み合わせた自動運転車両によるオンデマンド配車の実証実験を実施。2021年9月21日からの開始に先駆けて筆者が体験することができた(筆者撮影)
日産自動車とNTTドコモは共同で、「Easy Ride」と「AI運行バス」を組み合わせた自動運転車両によるオンデマンド配車の実証実験を実施。2021年9月21日からの開始に先駆けて筆者が体験することができた(筆者撮影)
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 この実証実験の大きな特徴は、自動運転車両が閉鎖された空間ではなく、実際の公道を走行する点にある。実証実験が実施されるのは、日産自動車のグローバル本社ビルがある神奈川県横浜市のみなとみらい地区と、隣接する横浜中華街を含む全長28kmの公道であり、その中に23カ所の乗降地点が設定されていることから650以上のルートを自動運転車両が走行することになるという。

実証実験で実際に走行するのは、横浜みなとみらい地区と横浜中華街にわたるエリア。日産自動車が2019年に実施した実証実験では、34日間で377回の配車実績を誇るという(筆者撮影)
実証実験で実際に走行するのは、横浜みなとみらい地区と横浜中華街にわたるエリア。日産自動車が2019年に実施した実証実験では、34日間で377回の配車実績を誇るという(筆者撮影)
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