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 音楽配信大手であるスウェーデンのSpotify(スポティファイ)は2022年3月23日に、米Google(グーグル)と新たな契約を結んだと発表。Android向けアプリストア「Google Play」で音楽配信アプリ「Spotify」をダウンロードしたユーザーに対し、Google Play以外の料金支払い手段を提供するとの契約に至ったことを明らかにした。世界的に高まっているアプリストア運営者の寡占に対する批判が影響しての措置とみられるが、この問題に対してより強硬な姿勢を見せている米Apple(アップル)に、一連の動きは影響を与えるだろうか。

「Spotify」で独自決済システムの選択が可能に

 米Epic Games(エピックゲームズ)の人気ゲーム「フォートナイト」を巡る騒動で大きな注目を集めるようになった、スマートフォンなどに向けたアプリストアの「App Store」やGoogle Playにおける決済手段やその手数料に関する問題。これは各国の行政を巻き込んだ大きな問題となっているようで、2022年に入って以降も大きな動きが相次いでいる。

 とりわけここ最近で大きな動きとして注目されたのが、スポティファイによる2022年3月23日の発表である。その内容によると、同社は米Googleと新たに複数年契約を結び、Google Playから音楽配信アプリのSpotifyをダウンロードしたユーザーに対し、アプリ内でGoogle Playの決済システムだけでなく、スポティファイが独自に用意した決済システムを選べるようにする。その提供開始時期は2022年後半になるという。

スポティファイは2022年3月23日にグーグルとの新たな契約を発表、Google Playで配信されているSpotifyに、グーグルだけでなくスポティファイ独自の決済システムを導入し、ユーザーが選択できるようにする
スポティファイは2022年3月23日にグーグルとの新たな契約を発表、Google Playで配信されているSpotifyに、グーグルだけでなくスポティファイ独自の決済システムを導入し、ユーザーが選択できるようにする
(出所:スポティファイ)
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 同日にグーグルもAndroidの開発者向けブログで、Google Playで配信するアプリに複数の決済手段を導入し、ユーザーが好きな決済手段を選べるようにすることを明らかにしている。その第1弾がSpotifyとなるようだが、一連の施策が特定の国や地域だけのものではなく、世界的に展開されるのは確かなようだ。

 従来、Google Playで配信されるアプリ内の決済にはグーグルが用意した決済システムしか利用できない。フォートナイトがGoogle Playから削除されたのも、エピックゲームズがグーグル以外の独自決済システムを無断で導入したからこそである。それだけに今回の施策がグーグル、そしてスポティファイをはじめとしたアプリを開発・提供する事業者にとって非常に大きな意味を持つ契約となるのは間違いないだろう。