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 ソースネクストとその子会社のポケトーク社は2022年4月13日に発表会を実施し、ハードウエア新製品に加え、携帯型の自動翻訳機「ポケトーク(POCKETALK)」の機能をスマートフォンで実現する専用アプリの提供を発表した。ハードウエアに注力して成功を収めたポケトークをアプリにする理由はどこにあるのだろうか。

「ポケトーク」をスマートフォンで利用可能に

 パソコン向けを主体としたソフトウエアの販売を主力事業としてきたソースネクストだが、自動翻訳機「ポケトーク」シリーズが大きな成功を収めて以降、ハードウエア事業に力を入れるようになった。実際最近はポケトークだけでなく、2021年にリモート会議用製品の新ブランド「KAIGIO」を立ち上げ、Webカメラの「Meeting Owl Pro」や、自動文字起こし対応ボイスレコーダー「AutoMemo」などのハードウエア製品を投入している。

 加えてソースネクストは、ポケトークの販売が国内だけでなく海外でも拡大していることから、2022年2月にはポケトークや、パソコン向けの翻訳字幕表示ソフト「ポケトーク字幕」など自動翻訳に関連する事業を分社化。ポケトーク社として独立させ、同事業を一層強化していく方針のようだ。

 その両社が2022年4月13日に発表会を開催し、いくつかの新しい発表を実施している。1つはソースネクストがKAIGIOブランドで新たに提供するWebカメラの新製品「KAIGIO CAM360」。360度カメラとAI技術を活用することにより、会議に参加している人の数に合わせて画面を分割、リモート会議でも全ての参加者の顔を映し出せる点が大きな特徴となっている。

ソースネクストのハードウエア新製品「KAIGIO CAM360」。360度カメラとAI技術を活用し、リモート会議に参加している人全員の顔を映し出すことができる。写真は2022年4月13日の「ソースネクスト新製品、およびポケトーク事業戦略発表会」より(筆者撮影)
ソースネクストのハードウエア新製品「KAIGIO CAM360」。360度カメラとAI技術を活用し、リモート会議に参加している人全員の顔を映し出すことができる。写真は2022年4月13日の「ソースネクスト新製品、およびポケトーク事業戦略発表会」より(筆者撮影)
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 そしてもう1つ、大きな発表となったのが、スマートフォンアプリ版のポケトークである。これは文字通り、ポケトークの自動翻訳機能をスマートフォン上でも利用できるというものだ。

 当初提供される機能は音声の翻訳と、カメラで撮影した文字を翻訳する機能の2つになるとのこと。音声を翻訳するには、ボタンを押して翻訳したい内容を話し、ボタンを離すだけと、ポケトークと全く同じ使い方になる。クラウドで最適な翻訳エンジンを選んで翻訳するという仕組みも共通しており、専用のハードを購入する必要がないのでポケトークによる翻訳をより手軽に利用しやすくなる。

スマートフォン版のポケトーク(左)は、専用ハード(右)と比べインターフェースがほぼ同じであることが分かる。写真は2022年4月13日の「ソースネクスト新製品、およびポケトーク事業戦略発表会」より(筆者撮影)
スマートフォン版のポケトーク(左)は、専用ハード(右)と比べインターフェースがほぼ同じであることが分かる。写真は2022年4月13日の「ソースネクスト新製品、およびポケトーク事業戦略発表会」より(筆者撮影)
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