新型コロナウイルス感染症対策として在宅勤務が急速に普及して、Web会議サービスが日常的に使われるようになった。僕自身も様々なWeb会議に参加するようになり、打ち合わせ相手のオフィスに出向いて会議をするよりも効率が良いと感じている。アフターコロナでも、Web会議をする機会は増えそうだ。
そこで今回は「数あるWeb会議サービスの中から、無料版で利用しやすいのはどれか」について個人的な見解を述べたい。無料版で比べたのは、最初は無料で使い始めて、慣れて利用範囲を拡大する段階で有料版に移行するケースが多いだろうと考えたからである。
手軽なZoomは40分の制限が課題
Web会議の普及が進み始めて最初にヒットしたのが米Zoom Video Communications(ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ)の「Zoomミーティング」だ。実際に使ってみると、人気になった理由がよく分かる。とにかく機能が理解しやすいのだ。
ZoomミーティングはWebブラウザーまたはアプリ(デスクトップアプリ、スマホアプリ)から利用できる。個人的に使い勝手はデスクトップアプリのほうが良いと感じている。画面の共有や録画も簡単にでき、操作もしやすいからだ。ただWebブラウザーから使ってもそれほど困ることはないだろう。またZoomは、映像の画質も良いと感じた。
会議の録画も可能で、クラウドまたはローカル(PCのローカルストレージ)を保存先として選べる。ただしクラウドを保存先として選べるのは有料プランのユーザーだけとなっている。
このサービスは有料プランと無料プランがあるが、無料プランのユーザーが3名以上の会議を開くと40分で会議が切れるようになっている。この仕様は残念に感じる。もちろん有料プランのユーザーが会議のホストであればその心配はない。
セキュリティーを不安視する人がいるのも事実だ。僕が実際に使ってみた範囲で問題を感じたことはないが、会議をする相手が不安に感じているかもしれないと考えると印象がよろしくない。企業によっては利用を禁止しているケースもある。自分が相手を会議に招待する際に「Zoomで」と言いづらい雰囲気を感じるのだ。