米HPのHP Spectreシリーズは、同社のコンシューマー向けノートPCにおける象徴的存在で、濃いめの本体カラーにダイヤモンドカットが輝くデザインが特徴だ。以前は派手だと感じていたが、世代を重ねて見慣れてきたためか最近は格好良いと思えてきた。
このシリーズに2020年12月、13.5インチディスプレーを搭載する回転式2in1の新モデル「HP Spectre x360 14」が加わった。性能を考えると、かなりコストパフォーマンスが高い。今回はこのモデルを詳しくレビューしていく。
縦横比3対2のディスプレーを採用
今回レビューするのは、最上位機となる「パフォーマンスプラスモデル【C5】」である。直販価格は記事執筆時点で16万8000円(税別)となっている。
HP Spectre x360 14の最大の注目ポイントは、ディスプレーの縦横比が3対2になったこと。一般的な16対9と比べると、インチ数の割に縦方向に長くなっているわけだ。これによって仕事に使うときの“画面の広さ感”が大きく向上している。Webブラウジングをしたり、A4用紙縦の書類を作ったりしやすい。Excelで縦に伸びる表を作るのにも向いている。一方で、映画を見る際画面の上下に無駄が出るというウイークポイントがある。
今回レビューしたモデルは、3000×2000ドットの有機ELディスプレーを搭載している。かつ「アンチリフレクションコーティング」によって画面への映り込みを押さえている。コントラスト比の高いくっきりした感じは液晶の比ではなく、特に黒の締まりが素晴らしい。このディスプレーを搭載したモデルが税別16万円台というのは安いと思う。