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 本連載では、たびたびモバイルノートPCをレビューしている。それぞれの長所や短所を含めて紹介しているが、そもそも機能・性能のどこに注目して選択すればよいかよく分からないという人もいるだろう。そこで今回は、モバイルノートPCの選びかたのポイントを紹介する。

 そもそもモバイルノートPCというカテゴリー自体がやや曖昧なのだが、テレワーク向けに人気のある14インチモデルも含めて考えていきたい。コロナ禍で外出の機会が減っており、出先でパソコンを使う機会よりも会社と自宅のそれぞれで利用するケースが増えているだろう。Web会議などこれまでにない使い方が急速に普及してきたことも、見逃せなくなっている。

高性能なモデルを選ぶべき

 これからパソコンを買うなら、性能を重視することをお勧めする。2~3年前に比べるとソフトの使い方が変わってきているからだ。

 例えば米Microsoft(マイクロソフト)の「Teams」などでWeb会議に参加しつつ、PowerPointやExcelなどを起動してプレゼン資料を見せたりデータを確認したりする――こんな使い方が日常茶飯事という人も多いはずだ。性能の低いパソコンでこんな作業をしていると、かなり動きがもっさりしたり、Web会議中にアプリがフリーズしたりするケースが出てくる可能性もある。

 僕は、2~3年前は普通の仕事に使うなら第8世代のCore i5でも十分だと推奨してきた。しかし急速に環境が変わった。2021年のパソコン選びにおいては、第11世代のCore i7や米AMD「Ryzen」のより高性能なモデルを搭載した機種をお薦めする。

 インテルのCPUに関しては、第10世代のCore i7でもさほど不足はないかもしれないが、今から買うなら第11世代を選ぶべきだ。恐らく、5~6年使い込んだときに快適さで差が出るだろう。個人的には、同じ第11世代のCore i7でもTDP(Thermal Design Power)が28W以上の高性能なものをお薦めしたい。冷却に力を入れたモデルでないと真価を発揮できないので、その辺も見極められれば万全だと思う。

 メモリーは最低16GBで、予算が許すなら32GBをお薦めする。Webブラウザーのメモリー使用率が高くなっており、こちらも余裕を持って選択したいところだ。現在なら8GBでもどうにかなるかもしれない。だが、これから買ったパソコンを5年以上使うなら、16GBが最低条件になるだろう。

高速なCPUと16GB以上のメモリーを搭載したモデルをお薦めしたい
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Ryzen 7 Pro 4750Uはマルチコアの性能が秀でている。ベンチマークでも高いスコアが出た
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