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「低電力モード」で使用時間を2倍に延ばせた

 現在のiOSに搭載されている「低電力モード」をご存じだろうか。初期設定ではバッテリーの残量が20%以下になると低電力モードのオンを促すダイアログが表示されるが、残量がもっと多くても手動でオンにすることができる。

ホーム画面の「設定」→「バッテリー」とタップして表示される画面で「低電力モード」を手動でオフにできる(赤い枠は筆者が付けた)
ホーム画面の「設定」→「バッテリー」とタップして表示される画面で「低電力モード」を手動でオフにできる(赤い枠は筆者が付けた)
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 低電力モードの状態でバッテリー残量の減り方を測定し、先のグラフに追加した。

低電力モードではモバイル通信とBluetoothをオンにした状態の次に長く使用できた
低電力モードではモバイル通信とBluetoothをオンにした状態の次に長く使用できた
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 低電力モードの効果は高く、今回の測定では全ての通信機能をオンにした通常の使用方法(黄色の線)に比べ、2倍長く使用できた(緑色の線)。

 低電力モードは、一部の機能を制限またはオフにして消費電力を抑えるモードだ。最新のiOS 12対応「iPhone ユーザガイド」には次のような記述がある。

低電力モードを使用すると、バッテリー寿命を大幅に延ばすことができます。iPhoneバッテリー残量が少なくなったときや、電源を利用できない場合は、低電力モードに切り替えてください。

(省略)

低電力モードではバックグラウンド処理が制限され、電話、メール、およびメッセージの発着信やインターネットへのアクセスなど重要なタスクのパフォーマンスが調整されます。

 アップルのサポートページで、主な制限として以下の内容が案内されている。

・メールの取得が手動のみになる
・アプリのバックグラウンド更新がオフになる
・アプリの自動ダウンロードがオフになる
・視差効果などのビジュアルエフェクトが制限される
・自動ロックが30秒に固定される
・「Hey Siri」でSiriが起動しなくなる


低電力モードをオンにすると、メールの受信はプッシュとフェッチがオフになりバックグラウンドで受信されなくなる。新規のメールを受信するにはアプリを起動しなければならない
低電力モードをオンにすると、メールの受信はプッシュとフェッチがオフになりバックグラウンドで受信されなくなる。新規のメールを受信するにはアプリを起動しなければならない
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 それでもWi-FiやBluetoothなどを個別にオン/オフするよりも簡単だ。今回の測定ではかなり効果が高いことも確認できた。通信機能を個別にオフにすることも省電力につながるが、低電力モードはさらにスマートな省電力が行える。

 低電力モードでは機能が制限されるために通常よりも若干使い勝手は落ちる。常用はお勧めしないが、しばらく充電する環境が無いと思った場合はバッテリーの残量が多いうちに低電力モードをオンにするとよいだろう。

 低電力モードでも、筆者がメインで利用している標準の「メッセージ」アプリや「LINE」のメッセージは即時受信できていた。もし低電力モードを使う場合は、1度自分の環境で困らないことを確認しておくとよいだろう。