2019年9月10日に開かれた米アップル(Apple)のスペシャルイベントでは「iPhone 11」「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro Max」「Apple Watch Series 5」のほかに、「iPad(第7世代)」が発表された。名前に「Air」や「Pro」などが付かないため「無印iPad」とも呼ばれている。
無印iPadはスペック的に最下位といったこともあり、iPad Proを愛用している筆者としては、安価であること以外に注目する点はないと考えていた。それどころか、これから購入する人には無印iPadではなく、「iPad Air(第3世代)」を薦めていたのである。
しかし今回のiPad(第7世代)を2週間ほど試用したところ、機能や使い勝手の面でも魅力がアップしていると感じた。
筆者が今でも愛用している「iPad Pro(10.5型)」は、iPad Air(第3世代)ときょう体はほぼ同じなので、iPad(第7世代)とiPad Pro(10.5型)の見た目の比較も交えてリポートする。特にiPad Air(第3世代)とiPad(第7世代)のどちらを購入しようか迷っている人は参考にしてほしい。
画面は10.2型と少し大きくなって若干狭額縁に
iPad(第7世代)は、これまでの無印iPadと異なるきょう体で登場した。分かりやすい特徴は搭載されているディスプレーが9.7型から10.2型と少し大きくなったことだ。きょう体は厚みが変わらず、縦横が少し長くなった(縦250.6mm×横174.1mm×厚さ7.5mm)。重さも478gから493gへと重くなっている(Wi-Fi+Cellularモデルの場合)。
この縦横の長さはiPad Air(第3世代)と全く同じ。「Smartコネクター」も搭載されており、従来から販売されている純正のキーボード付きカバー「Smart Keyboard」もジャストサイズで使えるようになった。
少しだけマニアックな話をすると、「iPad(第6世代)」は、2013年〜2014年に販売されていた「iPad Air(第1世代)」のきょう体を流用することでコストダウンを図っていたため、デザイン的には今風ではなく、「額縁」が広かった。
今回のiPad(第7世代)は、他のモデルほどではないものの「狭額縁」になっている。筆者がもっとも気に入ったのは、スペック以上にこの部分。「以前よりも格好良くなったからお薦め」と言えるぐらいだ。
価格は、ストレージサイズが32GBのWi-Fiモデルがアップルの直販サイトで3万4800円(税別)。iPad(第6世代)より3000円も安くなっている点も驚きだ。価格やSmart Keyboardへの対応を考えたらとてもお買い得になった。ユーザーによってはiPad(第7世代)もお薦めできる。