米アップル(Apple)は2019年11月21日、「iPhone 11」「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro Max」それぞれの専用バッテリー内蔵ケース「Smart Battery Case」を発売した。iPhoneを使いながらケース内蔵のバッテリーから給電できる。バッテリーの使用時間を最大1.5倍に延ばせる製品だ。
筆者はiPhone 11 Pro用のSmart Battery Caseを発売日に入手して2週間ほど使っている。単なる「サブバッテリー」だとしたら購入しなかっただろう。Smart Battery Caseの使用感や、筆者が購入を決めた意外な付加機能についてリポートしよう。
Smart Battery Caseの脱着はかなりスムーズ
Smart Battery Caseは外側がシリコーン製でかなり強度がある。シリコーン製のケースの多くは手で軽く握っただけで潰れるくらい柔らかいのだが、Smart Battery Caseは内側に芯があるかのように硬い。長期間使っても伸びてしまったり、形が崩れてしまったりすることはなさそうだ。
ただし、音量ボタンがある位置だけは柔軟性があり、軽い力で曲げられるようになっている。ケース全体が一様に硬いと脱着に苦労するが、Smart Battery CaseはiPhoneを簡単に出し入れできる。ケースの内側にはiPhoneに給電するためのLightning端子があるのだが、iPhone側のLightningコネクターと位置が合い、スムーズに接続できるようになっている。これには感心した。
柔軟性がある部分は「エラストマー」というApple Watchのスポーツバンドと同じ素材が使われているとのことだが、外から見ると継ぎ目は全く分からない。
Smart Battery CaseをiPhoneに装着したときの、筆者の第一印象は「不格好」だった。iPhoneのバッテリー使用時間を1.5倍にするためのバッテリーが搭載されており、背面のカメラがある位置から下側が、iPhone本体の倍程度に盛り上がっているので仕方がない。
ただ、これを見た友人が言うには「バッテリー内蔵ケースの中ではかなり良いデザイン」とのことだった。筆者はこれまでバッテリー内蔵ケースに興味がなかったためノーチェックだったのだが、一定の需要があるようで、通販サイトを調べてみると多くの製品が販売されている。
主体性がなくて我ながら情けないのだが、友人から「良いデザイン」と言われ、自分もそう感じるようになった。確かに通販サイトで見た他のバッテリー内蔵ケースよりも良いデザインかもしれない。
ただし、他社製のバッテリー内蔵ケースは数千円程度で購入できる製品が大半なのに対して、Smart Battery CaseはiPhone 11 Pro用のものでアップル直販価格1万4800円(税別)と大きな価格差がある。この辺りはデザインを見比べつつ、懐と相談が必要だろう。