iPhoneとiPadをそれぞれ「iOS 16.2」「iPadOS 16.2」にアップデートするとアップルの定額音楽配信サービス「Apple Music」で「Apple Music Sing」機能がサポートされる(対応機種は本記事末を参照)。これまで提供されていた歌詞表示機能も強化され、配信されている楽曲を使ってカラオケを楽しめるようになった。
今回は、Apple Music Singの使い方を紹介しよう。
機械学習でボーカルの音量だけを調整
Apple Music SingはApple Musicの利用者に追加料金なしで提供されるカラオケ機能だ。カラオケ専用にボーカルトラックをオフにした楽曲が提供されるわけではなく、これまで配信されている楽曲からボーカルの音量だけを調整し、カラオケ用の楽曲をリアルタイムに再生する。
ボーカルを小さくしてカラオケにする装置やソフトウエアは、かなり以前から存在していた。古くは「センターキャンセル」と呼ばれる方法で、ステレオの左右2チャンネルを加工して中央付近にある音を低減させるものだった。
1980年台に筆者が購入したラジカセにも同様の機能が搭載されていた。試してみるとボーカルの音は低減されるものの、中央にあるボーカル以外の音も小さくなり、全体的に音質が悪くなってしまうため、実際にはほとんど使ったことがなかった。
最近では機械学習の技術が発達したことにより、人の声だけを選択的に抜き出したり、同様に自然な形でキャンセルしたりできるようになっている。Apple Music Singもこのような技術を利用していると思われる。
残念ながら、現時点でApple Musicで配信されているすべての楽曲がApple Music Singに対応しているわけではない。対応曲を手っ取り早く見つけるには、検索画面の「カテゴリを検索」から「Sing」をタップし、対応曲のプレイリストを利用するとよいだろう。