今回レビューするのは、ソニーが2021年9月30日に国内発売を発表したスマートフォン「Xperia 5 III」。発売中のフラッグシップ「Xperia 1 III」よりもコンパクトなボディーだが、近いスペックを備えたハイエンドモデルだ。11月中旬以降にNTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンクから発売される。価格は未定。筆者は、発売に先駆けてソニーから借りたサンプル機を使ってみた。
薄くて軽いボディーが魅力、されど取り扱いには要注意
まずは、ボディーの特徴をチェックした。約6.1インチの縦に長いディスプレーを搭載する本体のサイズは約157×68×8.2mm。68mmという横幅は、昨今のスマホの中ではかなりスリムで、ほとんどの操作は片手でこなせる印象。画面を縮小表示する「片手モード」も用意されているのだが、まったく必要性を感じなかった。
背面のカメラ部がわずかに出っ張っているものの8.2mmという薄さで、重量も168gと軽い。しっかりつかんでいないと、手からするっと落としてしまいそうな不安に駆られる。ガラスを用いた背面のサラサラとして手触りが心地よいが、安全のためにケースに入れて使ったほうがよさそうだ。
右側面には音量キーと、電源キーと指紋センサーを兼ねるサイドキー、Googleアシスタントを起動できるアシスタントキー、カメラキーを備える。4つも物理キーがあると押し間違えたりしないのかと気になる人がいるかもしれないが、それはなかった。アシスタントキーは出っ張っていないので、必要としない人には邪魔にならない。カメラキーは横向きで撮影する際に押しやすい位置にレイアウトされている。
左側面にはSIMとmicroSDのスロットを搭載。SIMロックはかかっていない。シングルSIMでeSIMに対応していない。なお、上位モデルのXperia 1 IIIは5Gの新周波数としてSub6とミリ波の両方に対応していたが、Xperia 5 IIIはSub6のみの対応となっている。
上部にはヘッドホンジャック、底部にはUSB Type-Cポートを搭載する。なお、スピーカーはディスプレーの上下に搭載。内部スピーカーの性能はXperia 1 IIIよりも若干劣るとしているが、音楽や映画の音声などを聴いてみると現行機種ではトップクラスに思えた。豊かでバランスが整った音質を楽しめる。