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 日経アーキテクチュアの最新号に掲載した建築物をピックアップ。今号の1枚は、生田将人さんが撮影した「京都外国語大学新4号館」です。「建築プロジェクトデータベース」(日経 xTECH有料会員サービス)では、雑誌の発行と連動して最新の建築情報を更新。概要データや写真・図面などを見ることができます。

南北に長い校舎の南にメーンエントランスがある。天井高5mの1階は、全面をガラスで包んだピロティのような空間。校門から見えないキャンパスの中央にあるため、学生を呼び込むサインとして、天井にスギ材のルーバーを張っている(撮影:生田 将人)
南北に長い校舎の南にメーンエントランスがある。天井高5mの1階は、全面をガラスで包んだピロティのような空間。校門から見えないキャンパスの中央にあるため、学生を呼び込むサインとして、天井にスギ材のルーバーを張っている(撮影:生田 将人)
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(日経アーキテクチュア2月22日号フォーカス建築から)

 自由に学習できる多様な場を用意した校舎が、大学キャンパスの中核として活気づいている。大学側も、受験生に選ばれる魅力になるとして積極的にピーアールし始めた。細長い敷地に立ち上がる建築は、校舎としては珍しい鉄骨造を採用し、自由なプランを可能にした。

 京都市の市街地にキャンパスを構える京都外国語大学に、新しい校舎が完成して半年がたった。創立70周年記念事業として建てられた新4号館だ。「この校舎ができてから学生の動きが活発になったように感じる。一人ひとりがその時々で居心地のよい場所を見つけて勉強している」。建設を取りまとめた同大学施設管財課の矢部雅一課長はそう話す。以前はキャンパスに教室以外の居場所が少なく、授業を終えた学生の多くが校外に出ていたという。

 新4号館は、老朽化した旧4号館を建て替えたもの。指名プロポーザルで選ばれたシーラカンスアンドアソシエイツ(CAt、東京都渋谷区)が設計した。鉄骨(S)造の地上6階建てで、間口11.5m、奥行き70mという南北に細長い平面形をしている。敷地の限られた都市型キャンパスの真ん中に位置し、四方をほかの校舎に囲まれていた旧4号館とほぼ同じ形になった。

 1階部分は、高さ5mの天井いっぱいまで全面ガラス張りで、床にはレンガタイルが敷いてある。開放的なピロティをガラスで包んだような空間だ。「鉄筋コンクリート(RC)造の旧4号館は、東西にあった2つの庭を分断していた。その庭をつなぎつつ学生のたまり場となる空間をつくり、キャンパス全体を活性化させるようなハブ(拠点)にしようと考えた」。CAtの赤松佳珠子代表は、設計の狙いをそう説明する。

 校舎内には、自由に勉強したり、くつろいだりできる空間が縦横に広がり、学生でにぎわっている。四方に開かれたガラス張りの1階は、学習支援スペースの「ラーニング・コモンズ」と位置付けた。その空間には、5mという天井高を生かして、学習デスクの並ぶメザニン(中2階)が巡り、階段状にベンチを設けたプレゼンテーションエリアがある。