全3413文字
PR

 当初まったく買う気はなかったのだが、衝動的にM1搭載Mac(以下、M1 Mac)を購入した。「Mac mini」の8GBメモリー、256GB SSDという最安値構成モデル。税込み8万80円のパフォーマンスを知りたかったのと同時に、売りの1つであるiOSアプリがどの様に動作するのかを知りたかった。特に、4タイトルのiOSアプリの開発者として、M1 Mac上で自分のアプリが動作するのか否か、動作した場合にどのような挙動を示すのかを試したかった。

 2020年6月に開催されたWWDC 2020の直後に「Developer Transition Kit」という、Apple Silicon(Appleシリコン)搭載のMac miniが貸与される開発者向けのプログラムの募集があった。応募したら当選したが、500ドルと高額なこともあり、そのときは導入を見送った経緯がある。500ドル支払って「貸与」では、割りに合わない。まあ、過去の経験から貸与は建前という可能性もあったのだが...。

 ちなみに、このDeveloper Transition KitのMac miniの中身は、iPad Pro(2020)と同等のA12Z Bionicチップで動作しているという。当時は、M1チップ公開前だけに、A12Z Bionicチップ内蔵はうなずけるとして、それ自体が、macOSに最適化されていないイレギュラーなAppleシリコン仕様のMac miniなので、アップルとしては、開発者向けとはいえ返却を前提とする必要があったのだろう。

筆者が開発したiOSアプリはM1 Macで動くのか

 そのようなわけで、今回、M1 Mac miniを起動して真っ先に実施したのが、自分のアプリの動作チェックだった。拍子抜けするほど、あっさりと動いた。もちろん、M1 Mac用にリビルドなどの処理は一切施していない。Macでは、画面のマルチタッチができないので、複数の鍵盤を押しての和音弾きは無理なのだが、ボタン、スライダー、ツマミ、スイッチ類が、すべてマウスで普通に操作できる。

筆者開発の4つの楽器アプリを同時に起動。Mac miniにMIDI鍵盤を接続して演奏すると、4つのアプリの音が同時に鳴る。iPad版の画面が表示されている
筆者開発の4つの楽器アプリを同時に起動。Mac miniにMIDI鍵盤を接続して演奏すると、4つのアプリの音が同時に鳴る。iPad版の画面が表示されている
[画像のクリックで拡大表示]

 4タイトルのアプリのうちの1つ「Pocket Organ C3B3」は、アプリ内課金で音色のプリセットを追加購入できるのだが、追加購入や過去購入分のリストアも難なく行える。アプリ内課金の購入ボタンをクリックするとApp Storeへのログイン画面が表示されるので、ログインすれば普通に購入可能だ。