今号(2018年9月27日号)は年に4回掲載している住宅特集の号です。定番企画が陥りがちなマンネリ化を避けるために、今回は全くやったことのないテーマに挑んでみました。特集タイトルは「選ばれる住宅、10の革新」。え?、いつもの日経アーキテクチュア風では?と思われたかもしれませんが、副題が“初めて感”を示しています。その副題は、「『ミレニアル世代』が揺さぶる住まいの在り方」です。
特集の前書きを引用します。
「住宅の一次取得者で、『ミレニアル世代』に代表される若い世代の存在感が増してきた。デジタルネイティブで、物を『所有』するより『利用』する体験に重きを置くなど、上の世代にはない新しい価値観を持つといわれる世代だ。今後、縮小が見込まれる住宅市場において『選ばれる住宅』を提案するためには、新技術を取り入れながら生産性を高め、よりきめ細かくニーズに対応していく必要がある。多様化するニーズにどう応えるか。10の先駆的な動きから、これからの住宅設計のヒントを探る」
「ミレニアル世代」は、現在の年齢でいうとおおむね22~37歳の人たちを呼ぶ言葉です。もともとは「2000年代(ミレニアル)に成人する世代」の意味で、この言葉を生んだ米国では主に、1981年から96年ごろに生まれた世代を指します。日本では「さとり世代」や「ゆとり世代」と呼ばれる世代とも重なります。その特徴は、上に掲載した特集おこし画像を拡大してじっくり読んでみてください。
この特集を担当したのは、まさにミレニアル世代の谷口りえ記者です。当初のお題は、「住宅のニーズと生産システムの変化を探る」というものだったのですが、谷口記者が取材過程の中盤で「住宅革新の主役はミレニアル世代です!」と提案してきました。最初は「えっ?」と思いましたが、さまざまな事例やデータを見せられて、これは特集として成立すると判断しました。団塊世代~バブル世代には目からうろこの話ばかりだと思います。
新たな住まい手を知る
ハードとサービスを融合
これからの一品生産
どう変わる? 選ばれる住宅

そして、この号は特集のほかに下記の記事などもあって、盛りだくさん。「特別号」と呼びたくなるお得な号なので、お見逃しなく。
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