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 建材・設備の納期遅延、工事の一時中止、施設の開業延期、建築士定期講習の見送り──。新型コロナウイルスの感染拡大が建築界を直撃しています。2020年3月26日号では、特別リポート「年度末の建築界を直撃、新型コロナ・ショック」を掲載しました。対応に追われる建築設計事務所や建設会社の動向に加え、今後の建設市場への影響などを取材しています。

(資料:米疾病対策センターの資料を基に日経アーキテクチュアが作成、写真:日経アーキテクチュア)
(資料:米疾病対策センターの資料を基に日経アーキテクチュアが作成、写真:日経アーキテクチュア)
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 特別リポートでは、主要な建築設計事務所や建設会社、不動産会社など23社を対象に実施したアンケート調査の結果を載せています。新型コロナウイルスによる影響や社内で講じた対策などを尋ねたところ、3月初旬までに20社が回答を寄せてくれました。社内で講じた対策では在宅勤務や時差出勤を挙げる企業が多く、採用説明会や入社式を中止にすると回答した企業もありました。

大手企業が続々と在宅勤務を推奨
大手企業が続々と在宅勤務を推奨
主要な建築設計事務所や建設会社など23社を対象に、新型コロナウイルスの感染拡大による影響や社内で講じた対策などをアンケート形式で調査した。調査票は2020年2月末に送付し、3月初旬までに回収した。回答者数は20社(回答率86.9%)(資料:日経アーキテクチュア)
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 新型コロナウイルス感染の影響は、3月下旬時点でさらに拡大しています。感染がどれだけ拡大するのか、いつまで続くのかは見通せません。流行が終息するまでの期間が長期化すれば、建設市場に与える影響は計り知れません。インバウンドや企業の設備投資の減少が追い打ちをかければ、商業施設や宿泊施設から、工場などの生産施設まで、幅広い用途で建築需要が減少する恐れがあります。

 記事中で、建築のコスト・プライスに詳しいサトウファシリティーズコンサルタンツの佐藤隆良社長は、「20年の後半以降に影響が顕在化してくるだろう。新型コロナの感染拡大が問題になるまで、20年の着工床面積は19 年比で4%減程度だと予想していたが、影響が長期化すれば8%減になってもおかしくない」との見方を示しています。

建築物着工床面積は2年連続で減少している
建築物着工床面積は2年連続で減少している
2019年の建築物着工床面積は前年比2.74%減の1億2755万m2だった(資料:国土交通省の資料と取材を基に日経アーキテクチュアが作成)
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 この予測は、東京五輪・パラリンピックの開催延期の影響は反映していません。新型ウイルス禍の経済的影響は、当初の想定を大きく上回る打撃となることも覚悟する必要があるでしょう。厳しい局面ですが、読者の皆さまの仕事に少しでも役立てられるよう、日経アーキテクチュアは随時、新型コロナに関する情報を報じていく予定です。

<特別リポート 目次>

年度末の建築界を直撃、新型コロナ・ショック
建材の調達難や在宅勤務への対応に苦闘

新型コロナに振り回される建築界
完工目前の建材・設備不足で大混乱

新型コロナが迫る働き方改革
在宅勤務に会社も社員も右往左往

建設市場への影響は?
建築需要の減少に疫病が追い打ち