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 ライト工業は、ドローンによる空中写真測量を法枠工の出来形管理に適用する手法を開発した。法面に正対するようにカメラを傾けて搭載したドローンを使う。計測時間を3割以上削減できる。

ドローンを使った空中写真測量で作成した3次元の点群データ(資料:ライト工業)
ドローンを使った空中写真測量で作成した3次元の点群データ(資料:ライト工業)
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 法面にモルタルやコンクリートを格子状に吹き付けて造る法枠工では、枠の幅や高さ、枠同士の間隔などを計測して出来形を管理する。数人の作業員が法面上部からロープを伝って法枠に張り付き、計測テープなどで実測していた。

 土工事で実用化が進むドローンを使おうとしても、鉛直下向きに固定したカメラでは勾配のある法面を正確に測量するのは難しかった。

 開発した手法では、カメラが法面に正対するように傾けてドローンに搭載する。手動操作で法面の勾配と同じ角度で飛ばしながら、連続で写真を撮る。法面の上部や下部には、あらかじめ点群の座標を補正するための基準点を設置・計測しておく。

左は通常の空中写真測量。ドローンは鉛直下方を撮影しながら地面と並行に動く。右は開発した手法。法面に正対するようにドローンを斜めに飛行させる。自動操縦では斜め飛行は難しいので、手動で操作する。ライト工業の資料を基に日経クロステックが作成
左は通常の空中写真測量。ドローンは鉛直下方を撮影しながら地面と並行に動く。右は開発した手法。法面に正対するようにドローンを斜めに飛行させる。自動操縦では斜め飛行は難しいので、手動で操作する。ライト工業の資料を基に日経クロステックが作成
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 国土交通省などの出来形管理基準では、法枠の幅や高さの設計値との誤差を3cm以内に収めることにしている。盛り土の天端幅などの土工事の管理値よりも小さい。そこで、ドローンと法面との離隔を20mほどに設定。カメラを近づけて写真の解像度を高め、精度を確保した。隣り合う写真のラップ率は90%に設定する。土工事の場合、高度は70m程度でラップ率は80~90%にするのが一般的だ。

 撮影以降の作業は、一般的な空中写真測量の手法と変わらない。専用のソフトウエアで解析し、点群データに変換。出来形を計測する。

点群上で法枠の幅、高さと法枠間の距離を計測している様子。従来は2人がかりで法面に張り付いて計測する必要があった(資料:ライト工業)
点群上で法枠の幅、高さと法枠間の距離を計測している様子。従来は2人がかりで法面に張り付いて計測する必要があった(資料:ライト工業)
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