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 富士フイルムはコンクリート構造物の画像から、剥離・鉄筋露出や漏水・遊離石灰をAI(人工知能)で自動検出する技術を初めて開発した。2018年からサービスを始めているひび割れ自動検出の「ひびみっけ」に、新たな機能として搭載。20年7月22日から、サービスの提供を開始した。

左はコンクリートの剥離、鉄筋露出箇所の画像。右は自動検出して対象をマーキングしている画像(資料:富士フイルム)
左はコンクリートの剥離、鉄筋露出箇所の画像。右は自動検出して対象をマーキングしている画像(資料:富士フイルム)
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 事前に必要な作業は、無料のソフトウエアをダウンロードして、現場で撮影した橋梁やトンネルのコンクリート構造物表面の画像をクラウドサーバーにアップロードするだけだ。複数枚の画像をAIが自動で合成して、解析。剥離・鉄筋露出や漏水・遊離石灰、鉄筋などからのさび汁の箇所を浮かび上がらせる。

 補修工法の選定で必要な対象面積は自動で算出する。CSV形式でダウンロードできる。現場でのチョーキングやスケッチによる記録などが不要になり、作業の効率化につながる。検出した損傷はCADソフトで扱えるDXF形式で出力可能だ。

自動算出した対象面積を表示している(資料:富士フイルム)
自動算出した対象面積を表示している(資料:富士フイルム)
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 ひび割れの自動検出機能を使えば、通常の目視点検やスケッチ、損傷図の作成といった全ての作業時間を62%削減できる。漏水・鉄筋露出の自動検出などについては、損傷の程度によって作業削減効果が変わる。損傷がかなり進行した現場では、作業時間を50%以上削減する効果があるという。

 サービスではひび割れのみの検出と、ひび割れに剥離・鉄筋露出、漏水・遊離石灰を加えた検出の2パターンを選択できる。前者はアップロードする画像1枚当たり400円で、後者は同800円だ。富士フイルムは10月下旬までの3カ月間について、剥離・鉄筋露出と漏水・遊離石灰の自動検出サービスを無償で提供している。

DXF形式のデータにした剥離、鉄筋露出の箇所(資料:富士フイルム)
DXF形式のデータにした剥離、鉄筋露出の箇所(資料:富士フイルム)
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