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 日特建設は専用のアタッチメントを取り付けたバックホーを遠隔で操作して、法面にモルタルを吹き付ける工法「スロープセイバー」を開発した。従来の人力によるモルタル吹き付けと比べて、施工人員を50~80%削減できる。法面上での作業が少なくなる分、墜落や転落のリスクが減る。

高さ約17mまで対応可能な高所タイプのアタッチメントをバックホーに取り付けて、ポンプ圧送したモルタルを吹き付けている様子(写真:日特建設)
高さ約17mまで対応可能な高所タイプのアタッチメントをバックホーに取り付けて、ポンプ圧送したモルタルを吹き付けている様子(写真:日特建設)
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 アタッチメントは、2段階で昇降するマストの先端に吹き付け用のノズルを付けた高所タイプと、マストのない低所タイプの2種類ある。前者はマストの稼働によって高さ約17mまで吹き付けることができる。法面2段分の高さだ。後者は高さ約8mまで対応可能だ。

高所タイプのアタッチメント。縦方向に伸びたマストは施工時には2段階に昇降する。手前に黄色く見えるのは吹き付け用のノズル(写真:日特建設)
高所タイプのアタッチメント。縦方向に伸びたマストは施工時には2段階に昇降する。手前に黄色く見えるのは吹き付け用のノズル(写真:日特建設)
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高さ約8mまでに対応する低所タイプのアタッチメントで吹き付けている様子。先端に付いたノズルは左右にスライドする(写真:日特建設)
高さ約8mまでに対応する低所タイプのアタッチメントで吹き付けている様子。先端に付いたノズルは左右にスライドする(写真:日特建設)
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 吹き付けノズルは揺動式で、それ自体が回転しながら左右にスライドする。法面の傾きに対して吹き付けノズルが自動で垂直に向きを変える機能も備えている。

 大容量のコンクリートポンプによる圧送方式を採用。1時間当たり平均で12m3、最大で20m3のモルタルを吹き付ける。人力と比べて3~5倍の吹き付け施工能力だ。工期を40~70%短縮できる。

 標準材料として用いる吹き付け材は、セメントと砂の配合比が1:3の一般的なモルタルで、スランプは20cm前後だ。トンネルの吹き付け材と同様に、ノズルの手前でエアーと急結剤とを混合する。繊維補強モルタルを用いることも可能で、その場合、金網張りを省略できる。