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東京海上日動火災保険と応用地質は、街中に設置した冠水センサーの実測値と3次元都市モデルを組み合わせて、浸水被害の可視化や情報提供を行うサービスの開発に着手した。福岡県久留米市で大雨時の浸水状況を即時に把握して、アラートを出すことに成功した。
両社は2021年6月に、先進的な防災・減災サービスを創出する戦略パートナーとして覚書を締結。自然災害に強いスーパーシティーやスマートシティーの構築に向けて動いている。今回のサービス開発は、その第1弾となる。
開発するサービスの概要は大きく2つに分かれる。1つが防災IoT(Internet of Things)センサーを使った防災・減災活動支援サービスだ。
久留米市にある東京海上日動の保険代理店2店舗に、応用地質が持つ冠水センサーである「冠すいっち」を設置した。水位を3段階で測れるように設定。21年8月中旬に同市では、同月の観測史上最大となる1時間当たり72mmの雨を記録。その際に、1段階目の高さ4cmと2段階目の同45cmにあるセンサーが、それぞれ水位を検知。センサーで得たデータは、実際の浸水状況や浸水深と整合していた。
また事前登録した関係者に向けて、センサーで検知した瞬間にアラート情報を配信できた。