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 エアロセンス(東京・文京)は国産初となるLTE通信機能を搭載した回転翼ドローン「エアロボAS-MC03-LTE」を公開した。携帯電話通信規格の1つであるLTEの基地局を中継することで、今までよりも広範囲での飛行が可能になる。2kgの最大積載量を生かして配送の他、災害時の被害状況の調査や平時のパトロールでの使用を目指す。

回転翼ドローン「エアロボAS-MC03-LTE」。2021年11月24~26日の「第7回国際ドローン展」に初めて出展した。写真右はエアロセンスの佐部浩太郎社長。指でさす箇所に、SIMカードを挿入したLTE通信モジュールを内蔵している(写真:日経クロステック)
回転翼ドローン「エアロボAS-MC03-LTE」。2021年11月24~26日の「第7回国際ドローン展」に初めて出展した。写真右はエアロセンスの佐部浩太郎社長。指でさす箇所に、SIMカードを挿入したLTE通信モジュールを内蔵している(写真:日経クロステック)
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 有人地帯における目視外飛行(レベル4)の2022年度の解禁予定を受けて、広範囲や長距離を飛べるドローンが求められている。そこで、従来のWi-Fiでは限界があるため、LTEを機体制御などの通信に使ったドローンの開発が急速に進んでいる。

 エアロセンスはNTTドコモが21年11月18日に発表した「docomo skyセルラードローンパートナープログラム」に、パートナー企業として参加している。同プログラムは産業・用途別に最適なドローン機体やサービスを導入する「パッケージサービス」の展開を目指すものだ。エアロセンスは、医薬品配送や広域災害対策の用途に特化したパッケージサービスで、公開したエアロボを使えると想定している。

 「パートナー側からパッケージサービスで使う機体など具体的な内容を発表するのは初だ」。エアロセンスの佐部浩太郎社長はこう話す。

 同社はLTE対応の機体として、エアロボの他、垂直離着陸型固定翼ドローンの「エアロボウイングAS-VT01」も展開していく方針だ。

docomo skyセルラードローンパートナープログラムの概要(資料:NTTドコモ)
docomo skyセルラードローンパートナープログラムの概要(資料:NTTドコモ)
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エアロボウイングAS-VT01。下に付いているのは、赤外線と高解像度デジタルの2眼カメラ(写真:日経クロステック)
エアロボウイングAS-VT01。下に付いているのは、赤外線と高解像度デジタルの2眼カメラ(写真:日経クロステック)
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