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 吉川工業(北九州市)は、青木あすなろ建設とクオリカ(東京都新宿区)の協力を得て、フルハーネス型の墜落制止用器具の利用状況を確認できる「安全帯フック着脱確認システム」を開発した。宮崎県内の工事で実証試験を実施。2022年3月に別の現場でも採用を予定する。

「安全帯フック着脱確認システム」で用いるICタグなどを組み込んだ墜落制止用器具を装着した様子。人物の左に見えるのが、エリア検知機や表示灯だ。ランヤードのフックがホルダーに掛かったままなので、表示灯が光って警告している(写真;日経クロステック)
「安全帯フック着脱確認システム」で用いるICタグなどを組み込んだ墜落制止用器具を装着した様子。人物の左に見えるのが、エリア検知機や表示灯だ。ランヤードのフックがホルダーに掛かったままなので、表示灯が光って警告している(写真;日経クロステック)
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 開発したシステムは、作業エリアに設置する機器と作業者が着用する墜落制止用器具に取り付けるツールから成る。

 作業エリアに置く機器は、磁界を発生させるエリア検知機と電波の受信アンテナ、電源ケーブル、スピーカー、表示灯で構成する。一方、墜落制止用器具に後付けするツールは、ICタグとランヤードのフックを引っ掛けるホルダーとを備えた「安全帯タグ内蔵フックホルダー」、フックにはめ込む「装着検知用磁石」の2つから成る。

 システムの使用方法は以下の通りだ。まずは、墜落制止用器具の使用が必要な箇所に、エリア検知機で磁界を発生させる。この磁界内にICタグを付けた墜落制止用器具を着用した作業者が入ると、ICタグから電波を出し、エリア検知機へ通知する。

 続いて、墜落制止用器具に取り付けたホルダーにランヤードのフックが掛かっているか否かを、ICタグが磁気の有無で判断。その状態を電波でエリア検知機に伝える。フックがホルダーから外れていない場合は、墜落制止用器具が適切に使われていないと見なし、スピーカーから警報音を鳴らして表示灯を光らせる。

警報を出す仕組み。吉川工業の資料を基に日経クロステックが作成
警報を出す仕組み。吉川工業の資料を基に日経クロステックが作成
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