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 鹿島は、セグメント単体を3次元(3D)デジタルカメラで事前に計測することで、橋の線形を高精度に予測する技術を開発した。世界最長クラスの支間長を持つ実橋に適用し、架設線形の誤差を3mm以内にとどめ、出来形管理の省力化につなげた。

鹿島が3D計測による線形予測を行った四国横断自動車道のPCaセグメント橋「吉野川大橋」。通称「吉野川サンライズ大橋」(写真:西日本高速道路会社)
鹿島が3D計測による線形予測を行った四国横断自動車道のPCaセグメント橋「吉野川大橋」。通称「吉野川サンライズ大橋」(写真:西日本高速道路会社)
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 大規模な張り出し架設工法によるプレキャスト(PCa)セグメント橋工事では、架設線形に予測値と誤差が生じやすい。とりわけ、セグメント数が多く、橋軸直角方向に長い形状のセグメントが連続する場合、正確な線形予測が難しかった。

セグメントの架設状況(写真:鹿島)
セグメントの架設状況(写真:鹿島)
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橋脚側に縦長のセグメントが連続する箱桁橋。精緻な架設線形の予測が難しい(資料:鹿島)
橋脚側に縦長のセグメントが連続する箱桁橋。精緻な架設線形の予測が難しい(資料:鹿島)
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 そこで、セグメント単体の形状を3Dデジタルカメラによる撮影で詳細な座標としてデータ化。コンピューター上でそれらをつなぎ合わせることで、高精度な線形予測を可能にした。実際の架設段階で線形修正が発生せず、生産性を大幅に向上できる。

 セグメントの撮影は、現場近くの仮置きヤードで行う。3Dデジタルカメラを使い、1セグメント当たり2時間半ほどかけてあらゆる方向から合計約800枚の写真を撮影。その後、撮影した画像から線形予測に必要な座標を取得する。デジタル処理にかかる時間は約30分だ。

上から順に、3Dデジタルカメラによる計測の様子、セグメントの計測結果、3Dで取得した座標、取得した座標をつないで架設線形を予測(資料:鹿島)
上から順に、3Dデジタルカメラによる計測の様子、セグメントの計測結果、3Dで取得した座標、取得した座標をつないで架設線形を予測(資料:鹿島)
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