エイト日本技術開発(岡山市、以下エイト日技)とNTT西日本グループのジャパン・インフラ・ウェイマーク(大阪市、以下JIW)は共同で、橋梁を撮影した画像から危険な損傷箇所を抽出するAI(人工知能)を開発した。ドローンで撮影し、リアルタイムで取得した画像に対して用いることで、橋梁保全のさらなる効率化や迅速化を目指す。
橋梁には経年劣化によって、剥落(はくらく)などで第三者に被害を与えかねない損傷が生じることがある。被害を未然に防ぐため、自治体など道路管理者が定期的に実施する橋梁点検では、これまで状態を把握する手段として人力による近接目視のウエートが大きかった。点検で見つかった変状の中でどれが危険をはらんだ損傷箇所かを見抜く作業とともに、熟練を要する業務だ。
今後、老朽化する橋梁がさらに増えると見込まれることから、この業務でもICT(情報通信技術)活用による生産性向上の必要性が増している。目視する代わりにドローンを飛ばして撮影すれば、状態把握に要する労力は減らせるが、画像を頼りに損傷箇所を見つけ出すのに時間がかかると、生産性向上の妨げになる。
両社はこうした問題を解決するため、損傷発見を迅速化するAIを開発した。