ニュース i-Construction
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だから開発に失敗する、AI開発会社を悩ます建設業界の甘い認識
建設業界で空前の盛り上がりを見せるAIの開発だが、決して順風満帆とは言えない。開発の途中でプロジェクトが頓挫したり、想定した結果が得られなかったりする事例が後を絶たない。AI初心者の会社が「現場で使えるAI」を開発するにはどうしたらいいのか。ロボットやAI開発を手がける知能技術(大阪市)の大津良司…
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土木で“あるある”AI開発の落とし穴、ロボット導入が不可欠な理由
土木構造物の点検や管理をAI(人工知能)で省力化する技術への期待は大きい。ただし、開発に着手したり、実証実験を実施したりといった段階の技術ばかりで、「現場で使える」AIの開発は一筋縄では行かない。完成までのプロセスで、つまずきやすいのがデータ収集だ。ベンチャー企業のイクシス(川崎市)は、データ収集…
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「誰でも点群を扱えるようになる」、無料ツールが堂々登場
大阪経済大学の中村健二教授らは、オンライン上に保存した道路の3次元点群データをダウンロードせずに素早く確認・操作できる無料のソフトウエア「3D PointStudio」を開発した。数十キロメートルにわたって記録された大量の点群データから、見たい区間を指定するだけで簡単に閲覧できる。データ量が多く扱…
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橋の点検から診断までAIにお任せ、はやりの深層学習は使わず
深層学習を使ううえでは、AIが答えを導いた過程や着目した点が分かりにくくなる「ブラックボックス化」が課題だ。特に、生活に密接する土木インフラを扱う建設業界ではあだになるリスクもある。例えば、インフラの損傷の状態や将来の劣化を判断する「診断AI」は、技術者が理解できない答えを出す恐れがある。それを基…
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「明日は墜落・転落しやすいでしょう」、天気予報から労働災害を予知
安藤ハザマとライフビジネスウェザー(東京・中央)は、墜落・転落など建設現場で起こりやすい労働災害を天気予報から推測し、注意を促す情報を配信する「気象危険予知システム」を共同で開発した。熱中症以外の労働災害と気象との関係性に着目して、その相関性から起こりやすい労働災害を予知する技術は珍しい。
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「手押し車」で50%省力化、床版撤去後の桁の1種ケレン
大林組は道路橋の床版撤去後に、鋼桁フランジ部でさびや塗膜を落とすケレンと清掃を同時に行う「フランジブラスター」を開発した。これまで手作業だった工程を機械化することで、フランジ上部のケレン作業を約50%省力化した。
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2年でこんなに増えた! 土木で激化するAI開発競争
建設分野でAI(人工知能)を使った技術開発が盛り上がり出したのは、2016年ごろ。大手の建設会社などが、仕事の生産性を向上して人手不足を解消できるツールとしてAIに目を付け始めた。日経コンストラクションはその動向を踏まえて、17年に「インフラ×AI」の業界地図を作成。あれから2年の間で、土木を巡る…
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高速道路での作業ヤードを“囲う”移動式車両、誤進入も怖くない
中日本ハイウェイ・メンテナンス名古屋と東邦車輌(横浜市)は、高速道路の工事規制内の作業ヤードを確保しつつ、一般車両の誤進入から作業員を防護する「大型移動式防護車両」を共同で開発した。
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道路の下から桁と床版を一刀両断、交通規制期間を65%に
大林組は、横河ブリッジ、コンクリートコーリング(大阪市)と共同で、道路橋の鋼桁とコンクリート床版の接合部を、ずれ止めも含めて一気に切断する工法「サブマリンスライサー」を開発した。床版とずれ止めを分割して順次撤去する従来工法よりも作業工程が少なくなり、交通規制の期間を65%程度に短縮する。
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地方発の3次元データ活用、橋脚の出来形管理で作業工数を8割減
加藤組(広島県三次市)とカナツ技建工業(松江市)は、測量機器大手のライカジオシステムズやCADメーカー大手の福井コンピュータなどとコンソーシアムを組み、3次元データを活用して橋梁下部工事の出来形管理の効率化を試行している。総作業工数(人数×時間)は、従来比で8割削減する見込みだ。
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来たれ! 4兆円超の下水道マーケット、国交省がマッチング
建設改良費と管理運営費を合わせた年間約4兆円規模の下水道市場に、業界外の新風を吹き込む――。国土交通省は2019年9月9日、下水道業界と異業種企業とを結ぶ初のマッチングイベントを実施した。スタートアップ企業をはじめ、会場内は100人強の参加者でにぎわった。
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急崖地形や植生下も丸裸、ドローン写真測量の底力
北斗測量設計社(福島県会津若松市)と日本測量協会は、ドローンによる空中写真測量で、地形の勾配急変部などを精度良く3次元の点群データに変換する手法を共同開発した。従来はレーザー機器の利用が一般的だった植生下の地形も、一定の条件下ならば写真測量が可能なことを確かめた。
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危ない切り羽に近づかずに"吹き付け”を操作
大成建設は、山岳トンネル工事で切り羽から離れてコンクリートの吹き付け機を操作する「T-iROBO Remote Shotcreting(ティー・アイロボ・リモート・ショットクリーティング)」を開発した。ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を使うことで、切り羽に接近して目視確認する必要がなくなり、安…
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山岳トンネルに革命起こすプレキャスト覆工、施工速度が2倍超え
清水建設は施工技術総合研究所(静岡県富士市)、IHI建材工業(東京・墨田)と共同で、山岳トンネルの覆工に細かく分割したプレキャストコンクリート(PCa)を使って鋼製の継ぎ手で一体化する工法を開発した。シールドトンネルの覆工で一般的なPCaを山岳トンネルにも適用して省人化を進め、慢性的な作業員不足を…
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さらば減圧症、遠隔地からケーソン下の掘り残しを確認
鹿島は三菱電機、三菱電機エンジニアリング(東京・千代田)と共同で、ニューマチックケーソン工法による掘り残しを遠隔地からでも正確に判別するシステムを開発した。従来、潜函(せんかん)作業員がケーソン内に入り、数十分から数時間かけて計測していた作業が不要になる。
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無線の常識を変える「すごい」通信、軍艦島や長大橋で実証中
IoT(モノのインターネット)が当たり前の時代になり、LTEやWi-Fi、LPWAなど、様々な無線通信の規格が生まれてきた。ただし、消費電力やコスト、通信の距離、速度など、全ての要件を満たす規格はなく、用途に応じて使い分けているのが現状だ。
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熟練オペの技で自律運転する油圧ショベル、大林組は19年内に実用化
大林組とNEC、大裕(大阪府寝屋川市)は共同で、油圧ショベルの自律運転システムを開発。大林組東日本ロボティクスセンターにおいて、2019年7月18日に作業のデモンストレーションを行った。
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ドローンが位置情報を“自覚”して測量を3割時短
大林組はドローン(小型無人機)を使った写真測量で、撮影と位置情報の記録をほぼ同時に実施することで、既知座標点(GCP)を設けなくても十分な計測精度を確保する手法を開発した。測量に要する時間を3割短縮できる。新東名高速道路の建設現場で実施した実証実験で、国土交通省が定めた±50mmの精度の基準を満た…
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自動化で過積載とオペレーターの待ち時間を排除、油圧ショベルで実験
キャタピラージャパンと大成建設は共同で、油圧ショベルによる土砂の掘削、積み込みを自動化する技術開発を進めている。既に、土砂置き場から土を掘削して、その近くに停車したダンプトラックに積み込み、積み込み後に次の掘削位置まで油圧ショベルを移動させるところまでを自動化した。2019年7月5日に、三重県内に…
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鉄筋を組み立てるロボット、工場の人員を4分の1に
三井住友建設は、プレキャストコンクリート(PCa)の製造のうち、鉄筋の組み立て作業を自動化するシステム「Robotaras(ロボタラス)」を開発した。これまで必要だった作業員の数を、4分の1程度にまで減らせる。鉄道構造物の軌道スラブで、鉄筋の配置と結束を模擬した動作試験を実施し、有効性を確認。実用…