ニュース i-Construction
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急崖地形や植生下も丸裸、ドローン写真測量の底力
北斗測量設計社(福島県会津若松市)と日本測量協会は、ドローンによる空中写真測量で、地形の勾配急変部などを精度良く3次元の点群データに変換する手法を共同開発した。従来はレーザー機器の利用が一般的だった植生下の地形も、一定の条件下ならば写真測量が可能なことを確かめた。
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危ない切り羽に近づかずに"吹き付け”を操作
大成建設は、山岳トンネル工事で切り羽から離れてコンクリートの吹き付け機を操作する「T-iROBO Remote Shotcreting(ティー・アイロボ・リモート・ショットクリーティング)」を開発した。ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を使うことで、切り羽に接近して目視確認する必要がなくなり、安…
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山岳トンネルに革命起こすプレキャスト覆工、施工速度が2倍超え
清水建設は施工技術総合研究所(静岡県富士市)、IHI建材工業(東京・墨田)と共同で、山岳トンネルの覆工に細かく分割したプレキャストコンクリート(PCa)を使って鋼製の継ぎ手で一体化する工法を開発した。シールドトンネルの覆工で一般的なPCaを山岳トンネルにも適用して省人化を進め、慢性的な作業員不足を…
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さらば減圧症、遠隔地からケーソン下の掘り残しを確認
鹿島は三菱電機、三菱電機エンジニアリング(東京・千代田)と共同で、ニューマチックケーソン工法による掘り残しを遠隔地からでも正確に判別するシステムを開発した。従来、潜函(せんかん)作業員がケーソン内に入り、数十分から数時間かけて計測していた作業が不要になる。
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無線の常識を変える「すごい」通信、軍艦島や長大橋で実証中
IoT(モノのインターネット)が当たり前の時代になり、LTEやWi-Fi、LPWAなど、様々な無線通信の規格が生まれてきた。ただし、消費電力やコスト、通信の距離、速度など、全ての要件を満たす規格はなく、用途に応じて使い分けているのが現状だ。
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熟練オペの技で自律運転する油圧ショベル、大林組は19年内に実用化
大林組とNEC、大裕(大阪府寝屋川市)は共同で、油圧ショベルの自律運転システムを開発。大林組東日本ロボティクスセンターにおいて、2019年7月18日に作業のデモンストレーションを行った。
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ドローンが位置情報を“自覚”して測量を3割時短
大林組はドローン(小型無人機)を使った写真測量で、撮影と位置情報の記録をほぼ同時に実施することで、既知座標点(GCP)を設けなくても十分な計測精度を確保する手法を開発した。測量に要する時間を3割短縮できる。新東名高速道路の建設現場で実施した実証実験で、国土交通省が定めた±50mmの精度の基準を満た…
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自動化で過積載とオペレーターの待ち時間を排除、油圧ショベルで実験
キャタピラージャパンと大成建設は共同で、油圧ショベルによる土砂の掘削、積み込みを自動化する技術開発を進めている。既に、土砂置き場から土を掘削して、その近くに停車したダンプトラックに積み込み、積み込み後に次の掘削位置まで油圧ショベルを移動させるところまでを自動化した。2019年7月5日に、三重県内に…
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鉄筋を組み立てるロボット、工場の人員を4分の1に
三井住友建設は、プレキャストコンクリート(PCa)の製造のうち、鉄筋の組み立て作業を自動化するシステム「Robotaras(ロボタラス)」を開発した。これまで必要だった作業員の数を、4分の1程度にまで減らせる。鉄道構造物の軌道スラブで、鉄筋の配置と結束を模擬した動作試験を実施し、有効性を確認。実用…
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都市部でもドローンの目視外飛行を可能に
政府は2022年度をめどに、操縦者の目視の範囲外にドローン(小型無人機)を飛ばすことを、地上に第三者がいる場所で解禁する考えだ。都市部の橋や建物などの点検にドローンを活用しやすくなる。
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水面下の地形も海藻もドローンでまる見えに、測量コストは4割減
ドローンを使った測量サービス大手のテラドローン(東京・渋谷)は、水面下の地形を計測できる小型軽量のレーザースキャナーを搭載したドローンを開発した。船や航空機を使う従来の手法に比べて、30~40%程度のコストダウンを見込める。測量会社や建設コンサルタント会社に向けて、2019年5月31日から測量サー…
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数十年不変の舗装の出来形確認に革命、デジカメ持って1人で検測
NIPPOは横河技術情報(東京・港)の協力を得て、アスファルト舗装の切削厚さを1人で検測する「Nコレ・メジャー」を開発した。市販のデジタルカメラで対象物を様々な方向から撮影した2次元画像から、視差情報を解析して寸法や形状を求める写真測量技術(フォトグラメトリー)を使う。
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“すべすべ”コンクリートの課題を解決、型枠のシート貼りを自動化
鹿島は、コンクリートの表層品質を向上させる「美(うつく)シール工法」で、特殊なシートを型枠に自動で貼り付ける装置を開発した。これまでは、複数の作業員が手で貼り付けるため手間がかかっていた他、仕上がりにばらつきがあった。装置を用いることで、1人でもきれいに貼り付けられるようになり、しかも作業時間は6…
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施工中の構造物をスマホで「見える化」、現場映像に重ね合わせ
鹿島はサイテックジャパン(東京都大田区)と共同で、施工中の構造物などの3次元モデルを現場の映像に重ねて表示できる携帯型モニターを開発した。関係者間のイメージ共有や仕上がりの確認に活用できる。秋田県で進めている成瀬ダムの堤体打設工事に適用した。サイテックジャパンを通して年内に外販することも予定してい…
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2分で掘削出来形チェック、トンネル現場で写真測量するだけ
福田組(新潟市)は、NEC、NECソリューションイノベータ、演算工房と共同で、山岳トンネル工事において掘削の出来形が画像で分かる「Te-S(ティーエス)アシスタント」を開発した。複数枚の写真から点群データを生成する「SfM」技術を活用し、撮影後わずか2分ほどで、設計値と比較した掘削深さの過不足を色…
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クラウド内の図面や写真の漏えいを保険でカバー
フォトラクション(東京・中央)とあいおいニッセイ同和損害保険は、建設業向けクラウド「Photoruction(フォトラクション)」に保存する図面や写真、工程表が外部に漏えいした場合、利用者や第三者が被る損害を補償する「サイバーセキュリティ保険」を共同で開発した。同保険を含む「安心サポートプラン」を…
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「鉄筋ゼロ、オール炭素繊維」で初の道路橋PC床版
東京製綱インターナショナル(東京・中央)とオリエンタル白石は、腐食しない炭素繊維複合材ケーブル(CFCC)を緊張材に使用した、道路橋用のプレキャストPC(プレストレスト・コンクリート)床版を共同で開発した。オリエンタル白石によると、緊張材や補強材として鋼材を全く使わず、純粋にCFCCだけで造った道…
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本格派の油圧ショベル訓練アプリ、子どもも夢中!
ダンプ車に土砂を3回積み込むのにかかる時間は――。重機のオペレーターだけでなく、建設従事者以外もつい夢中になってしまうAndroid端末用の油圧ショベルの操作訓練アプリを、エンジニアの人材派遣・教育事業を行うトライアロー(東京・港)が開発した。その名も「重機でGO」だ。
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照明設備のないトンネルの調査・点検時間が半減
三井住友建設は、暗い導水路トンネルにおいて現状と過去の補修履歴などを歩きながら視覚的に比較でき、調査・点検にかかる時間を大幅に減らせるシステム「MOLE(モール)-FMR」を開発した。ゴーグル型のデバイスを装着して見た箇所の点検記録や補修履歴などを、実寸大で立体的に映し出すMR(複合現実)の技術を…
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NTT西がインフラ点検の新会社設立、AI使って価格破壊を目指す
構造物を3次元モデルに変換して「遠隔目視点検」
NTT西日本は4月1日、ドローン(小型無人航空機)や人工知能(AI)を使って橋や法面などのインフラ構造物を低コストで点検する新会社「ジャパン・インフラ・ウェイマーク」を立ち上げた。自治体や電力・ガスなどのインフラ管理者の他、点検業務の委託を受けた建設コンサルタント会社に向けてサービスを展開する。