建設業の生産性を飛躍的に高める「i-Construction(アイ・コンストラクション)」。2016年以降、最重要政策となったこの取り組みについて、制度整備、技術開発の両面から最新動向をウオッチします。
これまでの連載はこちら
建設業の生産性を飛躍的に高める「i-Construction(アイ・コンストラクション)」。2016年以降、最重要政策となったこの取り組みについて、制度整備、技術開発の両面から最新動向をウオッチします。
これまでの連載はこちら
西松建設は、L is B(東京都千代田区)、日本ディクス(東京都港区)と共同で開発したコンクリート打設情報共有システムの社内展開を推進している。自動プログラムを介して会話を成立させるチャットボットを使う点が特徴だ。コンクリート工事を手配する際に、元請け会社と下請け会社、生コンの調達先などの間に生じ…
エアロセンス(東京・文京)と建設技術研究所は、垂直飛行で離着陸する固定翼ドローン「エアロボウイング」にLTE通信機能を搭載し、1回の飛行で山奥に点在する8基の砂防ダムを点検する実証実験を行った。点検では土砂の堆積量や、ダム本体に流木が引っ掛かっていないかどうかの異常を確認する。LTE通信機能を搭載…
吉川工業(北九州市)は、青木あすなろ建設とクオリカ(東京都新宿区)の協力を得て、フルハーネス型の墜落制止用器具の利用状況を確認できる「安全帯フック着脱確認システム」を開発した。宮崎県内の工事で実証試験を実施。2022年3月に別の現場でも採用を予定する。
土木管理総合試験所(長野県千曲市)は和歌山県にある旧南紀白浜空港の滑走路で、時速80kmで走行しながら空港舗装特有の損傷箇所を検知するアルゴリズムの適用実験を実施した。高速で調査できるだけでなく、健全度を自動判断できる高速解析が売りだ。
エアロセンス(東京・文京)は国産初となるLTE通信機能を搭載した回転翼ドローン「エアロボAS-MC03-LTE」を公開した。携帯電話通信規格の1つであるLTEの基地局を中継することで、今までよりも広範囲での飛行が可能になる。2kgの最大積載量を生かして配送の他、災害時の被害状況の調査や平時のパトロ…
大成建設は、張り出し架設工法による橋梁の上部工工事で、自動化技術やICT(情報通信技術)を使って施工管理するシステム「T-CIM/Bridge」を開発した。施工管理を担う現場の作業員を大幅に減らせる。
東京海上日動火災保険と応用地質は、街中に設置した冠水センサーの実測値と3次元都市モデルを組み合わせて、浸水被害の可視化や情報提供を行うサービスの開発に着手した。福岡県久留米市で大雨時の浸水状況を即時に把握して、アラートを出すことに成功した。
橋梁などのインフラ点検を行うFOF(エフ・オー・エフ、宮崎市)は、360度カメラによる撮影画像などで構築する橋のVR(仮想現実)を使った現地踏査報告サービスを開始した。現地踏査をVRの画像上で実施できる。橋の⽴地状況や損傷の程度を詳細に把握することで、点検⽅法や必要な機材などの計画をより精密に立て…
理化学研究所とオリエンタル白石は、コンクリートをくりぬかずに内部に浸透した塩分の濃度や分布を計測する小型の非破壊検査装置「中性子塩分計RANS-μ(ランズ―マイクロ)」を共同で開発した。橋梁点検車のバケットに積んで橋桁などの調査に使い、塩害に対する予防保全につなげる。2023年度以降の実用化に向け…
米Skydio(スカイディオ)は、橋脚や鉄塔といったインフラ施設のドローン点検で、飛行プランの作成から操縦・撮影までを自動化するソフトウエア「Skydio 3D Scan」を開発した。撮影データを基に3次元モデルをつくり、効率的な点検につなげる。NTTドコモが技術検証などを通じて開発に協力した。
清水建設は、山岳トンネル工事の進捗に応じて変化する切り羽前方の湧水量を、デジタルツインとAI(人工知能)で定量的かつ高精度に予測する「地山予報システム」を開発した。翌日以降の湧水量を常に予測しながら施工するため、想定外の湧水リスクを回避でき、現場管理者の作業の負担を軽減する。
日本工営と日本システムウエアは、コンクリート構造物の画像や映像から微小なひび割れを瞬時に判別して色分けして表示する点検支援システムを共同で開発した。
大林組とNEC、大裕(大阪府寝屋川市)は、共同で開発した油圧ショベルの自律運転システムをトンネル工事の土砂の積み込みに適用する実証実験を実施した。
NTTコムウェアは、現実世界を仮想空間で再現する「デジタルツイン空間」で社会インフラを管理・運営するサービス「Smart Data Fusion(スマートデータフュージョン)」の提供を開始した。多様なデータを統合して、エネルギーをはじめ、通信、土木など社会インフラ事業のDX(デジタルトランスフォー…
建設・土木の生産支援クラウドの開発などを担うスタートアップのフォトラクション(東京・中央)は、7億6000万円の資金調達を実施して、同社の代表的なクラウドサービス「Photoruction(フォトラクション)」に続く柱となる、アウトソーシングサービスの市場拡大に挑む。
エアロセンス(東京・文京)は無人化施工の現場で有線ドローン「エアロボオンエア」を試験採用して、建機の動きや周囲の環境を撮影し、オペレーターの操作支援に役立てた。スポーツの生中継といった用途が多い有線ドローンの新たな活用方法を提示した。
建設会社向けの研修などを手掛けるハタコンサルタント(名古屋市)は、VR(仮想現実)関連のソフトウエア開発などを行うSynamon(シナモン、東京・品川)と共同で、ボックスカルバートの工事現場を対象とする安全パトロール研修のVR用教材を開発した。
フジタとセンシンロボティクス(東京・渋谷)は、全自動で飛行・離着陸するドローンを使って建設現場の日々の出来高測量と安全巡視を無人化するシステムを共同で開発した。ドローンの操縦者や目視確認を担う補助者の2人が不要になる。
建設3Dプリンターの開発を手掛けるスタートアップ企業のPolyuse(ポリウス、東京・港)と前田建設工業は、老朽化した集水升を建設3Dプリンターで造形したものに更新した。
飛島建設と早稲田大学基幹理工学部表現工学科の及川靖広教授の研究室は、音の計測結果を実空間に重ねてリアルタイムで表示する音響可視化システム「OTOMIRU(おとみる)」を共同で開発した。建設現場から漏れる音の探査などに使える。