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設計者が積極的に市民の前に顔を出す

 こうした出来事をきっかけに、少しずつ市民との対話が始まった。渡邉代表は、「機会があれば積極的に市民の前に顔を出して、出島表門橋のデザインの意図や、設計に懸ける思いを積極的に説明するようにしていった」と話す。

 現場が始まる半年ほど前に、渡邉代表は「仮囲いプロジェクト」を市に提案。これが受け入れられ、地元の若手団体などの協力を得ながら、公園整備の現場に設置した仮囲いに、市民の写真と応援メッセージを張り付けた。登場した市民は150人余り。対象となる市民に取材して、仮囲いに載せる言葉をピックアップした。

仮囲いプロジェクト。公園整備の仮囲いに等身大の市民の写真と応援メッセージを張り付けた(写真:DEJIMA BASE)
仮囲いプロジェクト。公園整備の仮囲いに等身大の市民の写真と応援メッセージを張り付けた(写真:DEJIMA BASE)
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 市土木部土木建設課の嘉松(かまつ)寿夫・工務1係長は、13年から公園と橋の整備事業に関わり続けてきた。仮囲いプロジェクトでは、市の立場を超えて設計チームと一緒になって、市民に出島への思いをインタビューするなどしてきた。設計チーム発のこうした動きについて、「公園と橋の整備について自発的に情報発信し、たくさん広告してもらった。様々なメディアにも取り上げられて整備事業に対する市民の関心も高まった。ありがたい限りだ」と振り返る。