東京地下鉄(東京メトロ)は5月3日から5日までの丸3日間、銀座線の一部区間を運休して同線渋谷駅の移設に伴う線路切り替え工事を実施した。切り替え区間の延長は415m。2つの線路を左右に最大4.6m動かして間隔を広げるとともに、高さも最大2m下げた。
銀座線の終点である渋谷駅はこれまで、東急百貨店東横店のビルと一体で地上3階の高さにあった。周辺の再開発で同ビルを解体するのに併せ、東側に130m離れた明治通りの上空にプラットホームを移設する。現駅の跡地にコンコースを設けてJR山手線、埼京線などへの乗り換えをスムーズにするほか、明治通りの直下を走る地下鉄副都心線などにも乗り換えやすくする。
さらに、新たに造るホームの幅を現在の1.7倍に広げて混雑を緩和する。現在は降車用と乗車用のホームがそれぞれ線路を挟んで向かい合う相対式ホームだが、新駅では2つの線路の中央に島式ホームを設けて同一のホームで乗り降りできるようにすることで、動線をすっきりさせる。新たな島式ホームは2019年度の供用開始を目指す。
銀座線の運休を伴う線路切り替え工事は、今回が2回目となる。1回目は16年11月、2度の週末の延べ4日間にわたって実施。作業スペースを確保するため、渋谷方面行きと浅草方面行きの線路をそれぞれ南側に3.5mほど移した。