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道路標識を中央で2分割した狙いは?

 ナイトツアーでは、ペースメーカーライト以外の様々な工夫も紹介された。

 一例が、道路上の位置を示す距離標。異常事態の発生や維持管理の際、周囲から見えやすくするために、角度を付けた2つの面に数字をそれぞれ記した。数字は外環道の起点である大泉ICからの距離で、距離標は100mごとに設置されている。

(写真:大上 祐史)
(写真:大上 祐史)
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 道路標識はメンテナンスのしやすさを考えて、壁側に寄せられるようにした。さらに、標識の中央で2つに分かれる分割式とした。車などがぶつかって破損した場合、1車線だけ規制すれば交換できるようにするためだ。下の写真では、「市川北」と「出口」の文字の間で分割できる。

(写真:大上 祐史)
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 標識は外から光を当てる外照式を採用。内照式よりも軽くした。さらに、高輝度反射シート(プリズム型広角反射式シート)を使って視認性を向上。乱反射によって、広い範囲から明るく見えるようにした。

 トンネル内の照明は、車の進行方向へ向けて照射するプロビーム照明とした。先行車の後ろ姿が明るく見えるので、渋滞時の追突事故などを防ぎやすい。

 非常電話は、受話器を上げてボタンを押すだけで、警察や消防などにつながる。

(写真:大上 祐史)
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 避難階段は掘割スリット区間で約1km間隔、トンネル区間は約400m間隔で設置。扉を開けて階段を上がれば、地上に避難できる。

(写真:大上 祐史)
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 トンネルの入り口から200mまでの区間には、警告灯付きの照明が備わる。もしトンネル内で事故が発生した場合、入り口を赤色の警告灯で激しく点滅させ、後続の運転者に危険を知らせる。

(写真:大上 祐史)
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(写真:大上 祐史)
(写真:大上 祐史)
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■トンネル入り口の警告灯点滅の動画はこちら

 メンテナンスを考えて、各照明にはそれぞれ番号が割り振られている。

(写真:大上 祐史)
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 外環道千葉区間の開通によって、高谷JCT─三郷JCT間の所要時間は従来の43分から17分に、高谷JCT─川口JCT間は54分から28分に、高谷JCT─大泉JCT間は60分から42分にそれぞれ大幅に短縮する。首都圏の交通円滑化や物流分野の生産性向上だけでなく、沿道地域の渋滞緩和や安全性向上、広域的な観光交流の促進など、様々な効果も期待されている。

(写真:大上 祐史)
(写真:大上 祐史)
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[高速道路]東京外環自動車道
区間:埼玉県三郷市高州─千葉県市川市高谷
計画延長:15.5km
設計速度:時速80km
車線数:4車線
計画交通量:2万9600~4万9700台/日
事業費:約8959億円
事業主体:東日本高速道路会社

[一般道路]国道298号
区間:千葉県松戸市小山─千葉県市川市高谷
計画延長:12.1km
設計速度:時速60km
車線数:4車線
計画交通量:3万1600〜4万5600台/日
事業費:約5635億円
事業主体:国土交通省


筆者の大上祐史さんは、インフラ建設現場の見学会などに積極的に参加してリポートするウェブサイト「ラジエイト」を運営しています。