建設が進む東京外かく環状道路(外環道)都内区間のうち、中央自動車道と交差する中央ジャンクション(JCT)の地中拡幅部4工区の施工者がほぼ決まった。この4工区では2016年10月に公募型プロポーザルを公告したが、談合の疑いが持ち上がり17年9月に契約中止に追い込まれた。発注者である東日本、中日本の両高速道路会社は参加要件を緩和するなどして、18年9月から再度、発注手続きを進めていた。
いずれの工区も大深度地下で、本線トンネルとランプ(連結路)トンネルの分岐・合流部を非開削で切り開きながら構築する。極めて難しい工事のため、前回に引き続き技術提案・交渉方式(設計交渉・施工タイプ)を採用した。
この方式ではまず、技術提案に基づいて選定した優先交渉権者と設計業務契約を締結。設計の過程で価格などを交渉し、設計完了後に合意すれば施工契約を結ぶ。基本的には、優先交渉権者がそのまま施工者となる仕組みだ。
地中拡幅部は中央JCTを挟んで北側と南側の両方にあり、さらにそれぞれ北行きと南行きに分かれる。優先交渉権者は、19年1月29日の北地中拡幅(北行き)工事を皮切りに順次決定。10月4日に南地中拡幅(北行き)が決まり、4工区が出そろった。
4工区の優先交渉権者は以下の通り。北地中拡幅工事のうち、北行きが大成建設・佐藤工業・大豊建設JV、南行きが前田建設工業・安藤ハザマ・青木あすなろ建設JV。南地中拡幅工事のうち、北行きが大林組・フジタ・銭高組JV、南行きが鹿島・鉄建建設・西武建設JVだ。