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 JR東日本は2019年12月3日、20年春に暫定開業予定の新駅「高輪ゲートウェイ駅」の概要を発表した。太陽光発電パネルを設置するなど環境保全技術を導入。構内には無人AI(人工知能)決済店舗が出店する。駅の西側で進む複合開発「品川開発プロジェクト(第1期)」は24年ごろに街開きを迎える。高輪ゲートウェイ駅の総事業費は約192億円、品川開発プロジェクト(第1・2期)の総事業費は約5000億円を見込む。

開業準備が進む高輪ゲートウェイ駅。西側上空から見下ろす。2019年11月に撮影。写真右に見えるのが品川駅(写真:ITイメージング)
開業準備が進む高輪ゲートウェイ駅。西側上空から見下ろす。2019年11月に撮影。写真右に見えるのが品川駅(写真:ITイメージング)
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高輪ゲートウェイ駅と品川開発プロジェクトの完成予想図(資料:JR東日本)
高輪ゲートウェイ駅と品川開発プロジェクトの完成予想図(資料:JR東日本)
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 高輪ゲートウェイ駅はJR山手線とJR京浜東北線の田町―品川間に位置する。車両基地の跡地を利用した。JR東日本では、同駅の1日の乗車人数を20年の暫定開業時点で2万人程度と見積もる。周辺の再開発が完了し、全体の街開きを想定している32年ごろには、13万人程度に伸びると想定している。

開業後の高輪ゲートウェイ駅の外観イメージ(資料:JR東日本)
開業後の高輪ゲートウェイ駅の外観イメージ(資料:JR東日本)
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 駅舎の延べ面積は約3869m2。鉄骨造の地下1階・地上3階建てだ。設計はJR東日本と、JR東日本建築設計・JR東日本コンサルタンツ・隈研吾建築都市設計事務所から成る品川新駅設計共同企業体(JV)が手掛けた。施工は、大林組と鉄建建設で構成する品川新駅(仮称)新設工事JVが担当。隈研吾氏はデザインアーキテクトを務めた。

 国際交流拠点として「和」を感じられるデザインとした。全長約110mにわたる大屋根は折り紙をモチーフとし、障子をイメージして木や膜などの素材を使用している。駅舎の中央に約1000m2の巨大な吹き抜け空間を設け、ガラスのファサードとすることで、駅と街をシームレスにつなぐ「エキマチ一体」を目指した。

駅の平面レイアウト。中央に巨大な吹き抜けを設ける(資料:JR東日本)
駅の平面レイアウト。中央に巨大な吹き抜けを設ける(資料:JR東日本)
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開業後の内観。中央吹き抜けを見下ろしたイメージ(資料:JR東日本)
開業後の内観。中央吹き抜けを見下ろしたイメージ(資料:JR東日本)
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 同社では、四ツ谷駅や海浜幕張駅などで環境保全技術を駅に導入する「エコステ」と呼ぶ取り組みを実践してきた。高輪ゲートウェイ駅でもエコステを取り入れている。具体的には、日射の熱反射率が高い膜材を大屋根に採用し、駅舎内部の温度上昇を抑制する。膜は光を透過するので、日中の照明電力量も削減できるという。

屋根を見上げた写真。障子をイメージして、屋根には膜材を採用した(写真:JR東日本)
屋根を見上げた写真。障子をイメージして、屋根には膜材を採用した(写真:JR東日本)
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 コンコースなどには、福島県や宮城県などを産地とする国産木材を使用した。そのほか、屋根の一部に太陽光発電パネル、線路の脇に2基の小型風力発電機を設置した。

2階改札内コンコース。国産木材で仕上げた(写真:JR東日本)
2階改札内コンコース。国産木材で仕上げた(写真:JR東日本)
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