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 東京オリンピック・パラリンピックで選手村として使われる、東京都中央区の「晴海5丁目西地区再開発(HARUMI FLAG、ハルミフラッグ)」のマンション群。三井不動産レジデンシャルなど、住宅分譲街区の売り主10社は2020年1月11日から、新街区「SUN VILLAGE」第1期、および「SEA VILLAGE」第2期の事前案内会を始めた。販売開始は20年3月下旬を予定している。

 案内会の開始に先立ち、1月9日にメディア説明会が開かれた。同時に建設現場に近い場所からの写真撮影が許可された。マンション群の外観デザインはほぼ完成しており、その代表的な姿を見ていこう。複数の建築家やデザイナーを起用しており、外観デザインには個性が表れている。参加する建築家などの数は25人だ。

東京オリンピック・パラリンピックで選手村として使われる「晴海5丁目西地区再開発(HARUMI FLAG)」のマンション群(写真:HARUMI FLAG広報事務局、2019年12月時点の様子)
東京オリンピック・パラリンピックで選手村として使われる「晴海5丁目西地区再開発(HARUMI FLAG)」のマンション群(写真:HARUMI FLAG広報事務局、2019年12月時点の様子)
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 ただし、HARUMI FLAGという街としてのデザインの統一感も大事にしており、全体をまとめる「マスターアーキテクト」を置いた。メディア説明会では、街全体のデザインを統括する光井純アンドアソシエーツ建築設計事務所(東京都品川区)代表取締役の光井純氏と、ランドスケープデザインを統括する鳳コンサルタント(大阪市)環境デザイン研究所設計室長/東京サテライト長の中野正則氏がトークを実施した。

HARUMI FLAGの「マスターアーキテクト」を務める建築家の光井純氏(写真:日経アーキテクチュア)
HARUMI FLAGの「マスターアーキテクト」を務める建築家の光井純氏(写真:日経アーキテクチュア)
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 街を構成する建物の大きな特徴は、駐車場を全て地下に配置していることだ。これにより、広大な中庭を設けることができた。

 HARUMI FLAGは住宅棟と商業施設を合わせて建物が24棟、部屋数は5632戸あり、約1万2000人が暮らす街になる予定だ。この内、都心側が最もよく見えるSUN VILLAGEと、全ての棟が海に面したSEA VILLAGE、そして分譲街区の中心に位置する「PARK VILLAGE」(今回の販売対象外)の建物が、主に分譲住宅になる。今回のSUN VILLAGE第1期とSEA VILLAGE第2期で販売対象になる住戸の予定価格は、4900万円台(2LDK)から2億2900万円台(4LDK)となっている。

今回の販売街区図。赤く塗られた棟が今回の供給分(資料:HARUMI FLAG広報事務局)
今回の販売街区図。赤く塗られた棟が今回の供給分(資料:HARUMI FLAG広報事務局)
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各街区の開発概要(資料:HARUMI FLAG広報事務局)
各街区の開発概要(資料:HARUMI FLAG広報事務局)
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 なお、19年1~11月には、SEA VILLAGE第1期とPARK VILLAGE第1期・第1期2次の合計940戸を既に供給している。申込数の倍率は平均2.36倍と人気を集めている。

19年11月のPARK VILLAGE第1期2次(赤色の2棟)における販売時の街区図。建物の配置を理解するために掲載した(資料:HARUMI FLAG広報事務局)
19年11月のPARK VILLAGE第1期2次(赤色の2棟)における販売時の街区図。建物の配置を理解するために掲載した(資料:HARUMI FLAG広報事務局)
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 3方が海に囲まれたHARUMI FLAGに立つマンション群は、住戸からの景観が大きな魅力の1つになっている。ただし、ロケーションによって眺望はだいぶ違ってくるので、分譲住宅の購入を検討している人はどの部屋から何が見えるのか、他の建物によって遮られるものはないか、日当たりはどうかなどをよく検討すべきだろう。季節や時間帯によっては、隣接する建物の影がかかる部屋があるのは、現地に行けば一目瞭然だ。次ページからは、20年1月9日時点での主な建物の外観デザインを写真で追っていく。