三井不動産は、渋谷区とのPPP(官民連携)事業として開発を進めてきた「MIYASHITA PARK」の開業日を2020年6月18日と決定。商業施設部分に入る90店舗の概要を2月27日に明らかにした。屋上(4階レベル)に再整備する約1万m2の新「宮下公園」、および敷地の北端に立つ240室のホテルと一体で、渋谷における新たな文化の発信・交流拠点となることを目指す。
同社は、「刺激と快適が交わる4階建ての公園」を業態集積のコンセプトに掲げ、店舗誘致を進めてきた。商業施設フロアには、新たな公園や周辺エリアの商業と親和性の高いラグジュアリーブランドやストリートブランドのファッション店舗のほか、横丁やクラブ、シェアオフィスといった多様な業態が入居する。
商業テナントについては、日本初出店が7店舗、商業施設初出店が32店舗、新業態は28店舗に及ぶ(重複を含む)。
日本初出店は、世界初でもある「LOUIS VUITTON」のメンズフラッグシップストア(北街区1〜2階)を含め、オーストラリア・シドニーのライスバーガー店「GOJIMA」(同3階)、スペイン・サンセバスチャンのバル「GRAN SOL TOKYO」(同3階)、カナダのアウターブランド「MOOSE KNUCKLES」(南街区2階)、米カリフォルニア州のスムージー・ジュース店「Jamba」(同2階)。国内勢では、体験コーナー併設のチョコレート菓子店「キットカット ショコラトリー」(同2階)、ニューヨークスタイルのラーメン店「KUROOBI」(同3階)が日本初出店となる。
渋谷区が都市整備のテーマとして掲げてきた1つの「ナイトタイムエコノミー」(夜間の経済活動)に対応する、エンターテインメント性のある業態も開業させる。北街区にあるホテル直下の1〜3階部分には、クラブ、アートギャラリー、カフェを一体化した複合型エンターテインメント施設「or」を展開。南街区の1階には、全長約100mの空間に19の飲食店やスナック、イベントスペースが並ぶ「渋谷横丁」を開設する。同様の業態の元祖的な存在「恵比寿横丁」を手掛けた浜倉的商店製作所(東京・中央)が運営する渋谷横丁は24時間営業、年中無休のスポットとなる。
敷地面積は約1万740m2、延べ面積は約4万6000m2。三井不動産が事業主体で、竹中工務店が設計・施工を担当、日建設計がプロジェクトアーキテクトを務めている。開業後は、宮下公園パートナーズが公園の運営、三井不動産商業マネジメントが商業施設の運営、三井不動産ホテルマネジメントがホテルの運営に携わる。
以下、19年9月に特別に撮り下ろした、工事の模様の写真を交えて紹介する。