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 国土交通省などは、東京・日本橋上空に架かる首都高速道路の地下化に併せて銀座に全長約1.1kmのトンネルを建設すると決めた。都心環状線のルート変更に伴う措置だ。事業期間は10~15年を想定。2030~40年代の完成とみられる日本橋区間の地下化と同時に開通させるため、急ピッチで検討を進める。

KK線の西銀座JCT付近。右に延びる高架橋は京橋JCTにつながる。2018年に撮影(写真:日経コンストラクション)
KK線の西銀座JCT付近。右に延びる高架橋は京橋JCTにつながる。2018年に撮影(写真:日経コンストラクション)
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 国交省や首都高速道路会社、東京都などで構成する「首都高速都心環状線の交通機能確保に関する検討会」(座長:池田豊人・国土交通省道路局長)が20年3月10日、中間取りまとめで明らかにした。都心環状線のバイパスとなっている東京高速道路(KK線)の高架橋を補強・拡幅して利用する対案は、高架下にある商業施設などの撤去や一時閉鎖が必要となるため、銀座の活気が失われると指摘。トンネルを新設する案に一本化した。

 新たなトンネルは、KK線の代わりに西銀座ジャンクション(JCT)―京橋JCT間を接続する。銀座の北端を通るKK線の高架橋のほぼ真下に、長さ800mほどのシールドトンネルを掘削。西銀座JCT付近で首都高八重洲線のトンネルを約300mにわたって改築して連結する。京橋JCTとの接続部は、首都高が計画している都心環状線の築地川区間の大規模更新に併せて施工し、掘割構造などでつなぐ。

 交差するJR京葉線や東京メトロ銀座線、都営浅草線のトンネルをかわして八重洲線などと接続する。新設するシールドトンネルの深さは20~30m程度になる見込みだ。

KK線のほぼ真下にトンネルを構築する。西銀座JCT付近は、首都高八重洲線の構造をできるだけ生かして改築する(資料:国土交通省)
KK線のほぼ真下にトンネルを構築する。西銀座JCT付近は、首都高八重洲線の構造をできるだけ生かして改築する(資料:国土交通省)
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 都心環状線のルート変更は、18年に日本橋区間を含む神田橋JCT―江戸橋JCT間の地下化が決定して以降、長らく懸案になっていた。地下化と同時に、渋滞が激しい江戸橋JCTを都心環状線から切り離すためだ。

 ルート変更後の都心環状線は、神田橋JCTから八重洲線のトンネルを通って西銀座JCTに向かう。しかし、その先に続くKK線は道路交通法が定める大型車両の通行基準などを満たしていないため、都心環状線に組み込むには補強や拡幅が必要だった。