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 2021年5月1日、積水ハウス不動産東京をオーナーとする民泊スタイルのホテル「YANAKA SOW」(ヤナカ ソウ、東京・谷中)がオープンした。オレンジ・アンド・パートナーズ(東京・港、以下オレンジ)とAirbnb Japan(エアビーアンドビー・ジャパン、以下エアビー)が共同プロデュースに携わり、設計・施工は積水ハウスが担当。ホテル運営はエアトリステイ(東京・港)が担う。

2021年5月1日にオープンしたホテル「YANAKA SOW」の外観。一般的なホテルよりも住宅のような外観で、谷中の街並みになじむ。入り口は鳥居のようにも見える(写真:日経アーキテクチュア)
2021年5月1日にオープンしたホテル「YANAKA SOW」の外観。一般的なホテルよりも住宅のような外観で、谷中の街並みになじむ。入り口は鳥居のようにも見える(写真:日経アーキテクチュア)
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 オレンジは、放送作家の小山薫堂氏が代表を務めるブランドプロデュース会社だ。もともと同社とエアビーは19年12月、ホテル機能と民泊運用型賃貸マンションを兼ね備えた「ハイブリッド型レジデンス」や、リゾート地における「民泊運用型セカンドハウス」などの共同プロデュースを行うパートナーシップを締結していた。

 ヤナカソウは両社が共同プロデュースした第1号の施設となる。エアトリステイはエアビーの公式パートナーとして、エアビーに特化したコンソーシアム型代行サービス事業を行っている。

 「総合不動産業」を掲げる積水ハウス不動産東京は、非住宅分野の開拓に力を入れており、ヤナカソウは初のホテル事業となる。同社事業開発部不動産課の大和充典部長は「ホテル事業については約3年前から視野に入れていた」と言う。想定していたのは、一般的なホテルよりも、何かしらコンセプトを持つ特徴的なホテルだった。その後、オレンジやエアビー、エアトリステイの3社と意見を交わし、「長期滞在型」のアイデアを得て実現に至った。

 谷中の地は、ホテルのコンセプトに基づいて選んだ。ホテル名の「SOW」には、住むと泊まるの中間を表す「荘」、町の空気や住人と旅人をつなぐ意味の寄り「添う」、谷中に積み重なった文化を掘る楽しみの「層」の3つの意味を込めている。

 敷地は多数の寺院に囲まれた住宅街に位置する。「第二の自宅」を空間コンセプトとしており、客室にはキッチン、大型の冷蔵庫といった「住む」ための設備を備え付けた。

定員4人、広さ約47m<sup>2</sup>の客室内観。家族や友人同士のグループ旅行などを想定し、ダブルベッドを2台設置している。手前に写る棚には、部屋ごとに設定したテーマに関連した本を並べている。この客室のテーマは「愛とエロス」。室内にはテーマに沿ったオリジナルのアートワークも飾っている(写真:日経アーキテクチュア)
定員4人、広さ約47m2の客室内観。家族や友人同士のグループ旅行などを想定し、ダブルベッドを2台設置している。手前に写る棚には、部屋ごとに設定したテーマに関連した本を並べている。この客室のテーマは「愛とエロス」。室内にはテーマに沿ったオリジナルのアートワークも飾っている(写真:日経アーキテクチュア)
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長期滞在しやすいように、全客室にキッチンと大型冷蔵庫を完備している(写真:日経アーキテクチュア)
長期滞在しやすいように、全客室にキッチンと大型冷蔵庫を完備している(写真:日経アーキテクチュア)
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 1階の共用部には無料で使えるランドリーもあり、洗濯も可能。ホテルの周囲に住宅があることを踏まえて、防音にも配慮している。

1階共用部のランドリー(写真:日経アーキテクチュア)
1階共用部のランドリー(写真:日経アーキテクチュア)
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「LAUNDRY and MUSIC」と名付けたランドリーにはラジカセを置いている。洗濯機を回している間、ラジカセで音楽を楽しめる(写真:日経アーキテクチュア)
「LAUNDRY and MUSIC」と名付けたランドリーにはラジカセを置いている。洗濯機を回している間、ラジカセで音楽を楽しめる(写真:日経アーキテクチュア)
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