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 東京の都心部と臨海部を結ぶ環状2号線が全線開通した。最後の未開通区間だった築地─新橋間の約1.4kmが2022年12月18日に開通。晴海─虎ノ門間の約3kmが地下トンネルや高架、橋梁でつながり、信号で止まらず走行できるようになった。開通直前のウオーキングイベントと開通式典の様子を伝える。

環状2号線・外回り(上り)の汐留オフランプ(出口)の分岐地点(写真:大上 祐史)
環状2号線・外回り(上り)の汐留オフランプ(出口)の分岐地点(写真:大上 祐史)
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 環状2号線は、江東区有明を起点とし、中央区や港区などを経て、千代田区神田佐久間町を終点とする都市計画道路だ。皇居を中心とした環状の線形を描く。新橋から神田佐久間町までの延長約9.2kmを1946年に都市計画決定した後、50年に道路幅員を100mから40mへ変更して整備が進んだ。93年、起点を新橋から臨海部の有明に変更し、総延長約14kmに延ばした。有明─虎ノ門間を通称「環二通り」と呼び、虎ノ門─神田佐久間町間のほとんどは「外堀通り」になる。

環状2号線の全体図(出所:東京都)
環状2号線の全体図(出所:東京都)
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 今回開通した築地─新橋間につながる区間は、2014年に新橋─虎ノ門間の約1.4kmが、18年に豊洲─築地間の約2.8kmがそれぞれ暫定開通。20年には築地地区に整備した約0.43kmの地上部道路が開通した。

 築地─虎ノ門間は、「築地虎ノ門トンネル」として、約1.84kmの地下トンネル構造で整備した。新橋─虎ノ門間で既に供用中のトンネルに、今回開通した区間を接続。これにより環状第2号線が全線開通した。

築地虎ノ門トンネルの全体図(出所:東京都)
築地虎ノ門トンネルの全体図(出所:東京都)
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 築地虎ノ門トンネルの出入り口となるランプは、汐留に虎ノ門方面行きの出口と有明方面行きの入り口、新橋に虎ノ門方面行きの入り口と有明方面行きの出口を設けた。