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特集「東京五輪 “小池劇場”沈静化で工事は加速か」から(写真:日経コンストラクション)
特集「東京五輪 “小池劇場”沈静化で工事は加速か」から(写真:日経コンストラクション)

 災害復興関連工事や東京オリンピック特需などで建設業界は「好調」と言われている。だが、潤っているのは元請けの立場で受注している大手に限った話ではないだろうか。少なくとも、下請けとして工事に携わる私たちの状況は、以前とほとんど変わっていない。

 いま、私が所属する企業は、一次下請けの立場で高架橋の大規模改修工事を手掛けている。長期にわたる工事なので、これから先5~10年間は継続して仕事が続く。ありがたいことだが、現場管理だけでなく、交通インフラ特有のセキュリティー対策も併せて任っているので、施工時間のロスが多い。さらに、橋の利用者が多い期間は長期休工などもあり、施工効率が良いとは言えない。

 元請け会社とは年度が変わるごとに契約を交わしているが、人件費が上昇しているにもかかわらず、発注金額は据え置き。「作業内容が同じだから」だそうだ。金額交渉をしても、工期短縮や工具の使い回しによってコストダウンを図り、自ら利益を生み出せと一蹴される。

 一方、元請け会社は、聞いたところによると、この工事で得た利益の半分をマージンとして取っているらしい。そして、業績向上を祝うために、現場を2日も休工にして社内旅行に出かけている。

 他社の福利厚生のことをとやかく言いたくはないが、一緒に工事を進めている下請け会社に対して、もう少し配慮があってもよいのではないかと感じる。

 私たちは、台風通過や積雪といった事態に際しても、交通インフラである現場を守るため、休日待機や緊急出動といった協力を要請される。もちろん、協力はやぶさかではないが、利益配分や工事運営の面でもう少し思いやりがあれば、「快く」応えられると思う。お互いが気持ちよく仕事ができる、良好な関係を築きたいものだ。

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