全461文字
日経コンストラクション 2020年10月26日号 特集 伝承テックで技を受け継げ(写真・資料:浅沼組、鹿島、日本塗装工業会、名古屋市立大学、日経コンストラクション、Getty Images)
日経コンストラクション 2020年10月26日号 特集 伝承テックで技を受け継げ(写真・資料:浅沼組、鹿島、日本塗装工業会、名古屋市立大学、日経コンストラクション、Getty Images)

 施工履歴データに基づいて出来形を管理する河道掘削工事に初めて携わった。ICT(情報通信技術)活用工事で事前に入力した3次元データに従い、油圧ショベルが自動で掘削するマシンコントロール機能を使って施工した。丁張りの木杭を打ち込む必要がないため、人手不足が常態化している施工管理者にとっては大いに助かった。

 だが、課題も少なからず生じた。ベテランのオペレーターからは、丁張りを見通して立体的に作業内容をイメージできなくなったと嘆く声が聞かれた。丁張りの代わりに油圧ショベル内のモニターに表示した図面を参考にするものの、図面からイメージするのは難しい。それでも徐々に慣れたようだ。

 一方、若手オペレーターは法面整形に課題が残った。マシンコントロール機による施工では、施工履歴が管理基準の規格値内に収まっていれば合格となる。そのため、法面の凹凸などをさらに整えて、見栄え良く仕上げようという若手が少なかったのだ。

 最新の技術と旧来の手法を組み合わせ、最適な施工方法を伝えていくことが、中堅の年齢に達した私たちの責務かもしれない。

読者のみなさまからの投稿をお待ちしております。広く土木建設業界に対するご意見を自由にお書きください。掲載分には薄謝を進呈します。
>> 日経コンストラクション投稿フォーム