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 長年にわたってなくならない災害があります。土砂災害です。特に近年は西日本豪雨や東日本台風といった甚大な被害をもたらした気象が頻発。大規模災害の頻度は増加傾向にあります。

 実は土砂災害を防ぐための取り組みで約20年の歳月を経て、2020年にようやく達成したことがあります。いわゆる土砂災害防止法に基づく警戒区域(イエローゾーン)の指定に必要な基礎調査が完了したのです。

 そんな節目に企画したのが、2020年11月23日号の特集「それでも減らない土砂災害」です。同特集では、今後の気象の激甚化なども踏まえ、土砂災害による被害を減らしていくために取り組むべき施策や新たに浮かび上がってきたリスクを丁寧に取材して紹介しました。

日経コンストラクション2020年11月23日号の特集「それでも減らない土砂災害」(資料:日経コンストラクション)
日経コンストラクション2020年11月23日号の特集「それでも減らない土砂災害」(資料:日経コンストラクション)
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 例えば、被害を減らすための取り組みとして、現在の警戒区域の指定基準を底上げすべきだと言及しました。今の基準では警戒区域に該当しない場所でも、降雨の激しさが増した結果、崩壊などのリスクが高まってきているからです。

 一方、警戒区域に囲まれるような地域では、近隣に避難場所を配置できないという課題があります。こうした場所では、警戒区域内で比較的安全なエリアを探り、そこにも避難場所を設ける施策が重要だと指摘。その具体的な方法を解説しています。

 他にも、20年2月に神奈川県逗子市内で起こったマンション敷地からの斜面崩壊が招いた死亡事故を題材に、民地での対策の難しさを浮き彫りにしました。また、山に持ち込まれた建設残土が土砂災害のリスクになっている実情も取材しています。幅広い視点からこれからの土砂災害への対応を考える題材にしていただけるのではないかと思います。