全1286文字
PR

陥没原因を多面的に考察

 特集記事では、いわゆる作業員の死傷事故だけでなく、第三者被害を招きかねない陥没事故や、他の構造物を破損してしまう事故なども取り上げました。

 技術開発に伴う話題などの取材には快く応じてくれる会社も、事故の取材となると口を閉ざすケースが増えます。しかし、事故の情報を記事として実務者の方々に広く伝えることには意味があると考えています。

 事故をはじめとした失敗には、数多くの教訓が詰まっているからです。先述した読者の反応からもその一端はうかがえます。そこで得られた教訓を当事者だけにとどめるのではなく、建設界全体で共有することが、安全に対する業界のレベルアップにつながると私は信じています。

 特集記事で最初に紹介したのは、東京都調布市内で道路の陥没などが発生した現場の直下で進められていた東京外かく環状道路のトンネル工事です。記事は有識者が事故調査結果をまとめた中間報告を受けて東日本高速道路会社が会見を行った12月18日よりも前に校了していましたが、中間報告で指摘された推定要因と近い見立てを紹介できています。

 他にも、複数の専門技術者への取材を通じて、事故に結びついたと考えられる要因を多面的に推定しました。詳しい内容は誌面にてご確認ください。

 この特集ではさらに、在日米軍基地の貯油タンク跡地で発生した重機転落に伴う死亡事故など、発生時にはニュースで大きく報じられたものの、その後のてん末があまり知られていない事象にも迫りました。読み応えのある内容となっていますので、年末の時間を使って、ゆっくりご確認いただけたらと思います。

 同号では、2020年に発生した様々な事件などを振り返った 10大ニュース も掲載しました。新型コロナウイルスの感染拡大によって、大きく混乱し、目まぐるしく過ぎ去った同年を振り返る材料にして頂ければ幸いです。

日経コンストラクション2020年12月28日号の「2020年10大ニュース」(資料:日経コンストラクション)
日経コンストラクション2020年12月28日号の「2020年10大ニュース」(資料:日経コンストラクション)