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 「会計検査の対応でそれどころではないんですよ」。取材を申し込んだ際に、すぐに対応できない理由として何度も聞いた言葉です。「今度、会計検査が入るんですよ」。こう言って暗い顔をする自治体の担当者の顔を見たことは、1度や2度ではありません。

 とにかく、自治体の技術者の多くは会計検査院による検査が大嫌いです。自分たちが実施した事業のミスを見つけられたうえに、そのミスを広く公表されるのですから、気持ちは分からなくもありません。たとえミスが見つからなくても、調査官が検査するための資料をそろえたり、様々な質問によどみなく答えていったりしなければなりません。そのプレッシャーは、相当大きいでしょう。

 日経コンストラクション2021年3月22日号の特集「見えてきた防災工事の急所」では、そんな“嫌われ者”の会計検査を掘り下げました。2020年度に会計検査院が公表した検査報告から土木技術者の方に参考にしていただけそうなミスの事例を抽出。詳細に取材しています。

日経コンストラクション2021年3月22日号の特集「見えてきた防災工事の急所」(資料:日経コンストラクション)
日経コンストラクション2021年3月22日号の特集「見えてきた防災工事の急所」(資料:日経コンストラクション)
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 タイトルにあるように、記事で取り上げたのは今後、国土強靱化の取り組みなどで重視される防災に関連した工事です。防潮堤や雨水貯水槽、護床ブロック、頭首工で発見されたミスなど、6つの事例を取り上げました。